PKで同点ゴールを挙げた松本の高崎寛之 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
明治安田生命J2リーグ第42節(最終節)で、松本山雅FCと横浜FCが対戦した。
前節でFC町田ゼルビアに敗れ、3位に転落して最終節を迎えることとなった松本。首位の北海道コンサドーレ札幌とは勝ち点「3」差、2位の清水エスパルスとは同勝ち点で並び、得失点差で「18」の差をつけられている。
松本平広域公園総合球技場(アルウィン)は前売りチケットが完売となり、満員の観衆で埋め尽くされた。ホームで逆転でのJ1復帰を目指す松本は、GKシュミット・ダニエルや田中隼磨、飯田真輝、今シーズンのJ2で11ゴールを挙げている工藤浩平、14ゴールの高崎寛之らが先発メンバーに名を連ねた。
勝利を収めて他会場の結果を待ちたい松本。しかし、中里崇宏に強烈なミドルシュートでゴールを脅かされるなど、立ち上がりから横浜FCに押し込まれる展開となった。そして9分、均衡を破ったのは横浜FCだった。イバのポストプレーから野村直輝がドリブルで敵陣を縦へ突破し、ペナルティーエリア左側へスルーパス。走り込んだ野崎陽介が左足シュートを流し込み、ゴールネットを揺らした。
ビハインドを負った松本は23分、右CKからペナルティーエリア内で混戦となり、飯田が押し込もうとしたものの、ボールはクロスバーに弾かれる。以降も高崎の強烈なボレーが相手GKの正面を突くなど、少しずつ盛り返していった。
そして前半アディショナルタイム、セットプレーからペナルティーエリア内で飯田がジャンピングボレーを放つと、相手DFのハンドでPKを獲得。松本が同点の絶好機を得ると、キッカーを務めた高崎が強烈なシュートをゴール左へ決めた。松本が前半のうちにスコアを1-1とし、ハーフタイムを迎えた。
同点で迎えた後半は、松本が幸先良く勝ち越しに成功する。50分、敵陣左サイドのタッチライン際でパスを受けた高崎が頭でボールを突き、相手DFをかわす。高崎はドリブルでカットインし、ペナルティーエリアに差し掛かった位置から右足を一閃。強烈なシュートがゴール右隅へ決まり、松本が2-1と逆転した。高崎は今シーズンのJ2で16ゴール目となった。
しかし4分後、横浜FCがセットプレーから同点ゴールを挙げる。54分、右CKから西河翔吾がヘディングシュートを突き刺し、スコアは2-2となった。
再び同点となり、勝ち越しを目指す松本。反町康治監督は67分に宮阪政樹を投入。73分には左サイドからのクロスが流れたところに田中が反応し、ペナルティーエリア右手前から強烈なミドルシュートを放ったが、枠の右へ。2-2のまま、試合は残り15分を切った。
すると82分、松本がセットプレーから勝ち越しに成功する。左CKを宮阪が蹴り込むと、ニアサイドで反応した三島康平が飛び込み、ヘディングシュートをファーサイドへ届けてゴールネットを揺らした。2分前に投入されたばかりの三島が期待に応え、松本が3-2とリードを奪った。
試合は3-2で終了。松本は勝利を収めたが、逆転での自動昇格とはならず。今節で徳島ヴォルティスを破った清水と勝ち点で並び、得失点差で下回ったため、松本は3位フィニッシュとなった。
松本はJ1昇格プレーオフへ回ることとなった。今月27日の準決勝では、6位フィニッシュのファジアーノ岡山とホームで対戦。1年でのJ1復帰を目指す戦いは続く。
【得点者】
0-1 9分 野崎陽介(横浜FC)
1-1 45+3分 高崎寛之(PK)(松本山雅FC)
2-1 50分 高崎寛之(松本山雅FC)
2-2 54分 西河翔吾(横浜FC)
3-2 82分 三島康平(松本山雅FC)
By サッカーキング編集部
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