犬飼智也(3番)の先制点を喜ぶ清水の選手たち [写真]=平柳麻衣
2016明治安田生命J2リーグ最終節(第42節)が20日に行われ、徳島ヴォルティスと清水エスパルスが対戦した。
1年でのJ1復帰に向け、前節遂に自動昇格圏の2位に浮上した清水。連勝は8に伸び、目標にあと一歩に迫っている。首位・北海道コンサドーレ札幌との勝ち点差は3、3位・松本山雅FCとは同勝ち点で得失点差により上回っている。得失点差では松本を大きく引き離しているため、勝てばほぼ確実となるが、J2優勝の可能性もJ1昇格プレーオフ行きの可能性もある。一方、徳島はJ1昇格の可能性がなくなったものの、5試合無敗の3連勝と好調を維持している。ホームでの最終戦を勝って終わりたいところだ。徳島は前節2得点のFW渡大生らがスタメン入り。清水は7試合連続ゴール中のFW鄭大世や主将のFW大前元紀らが先発出場している。
序盤からホームの徳島が前線からの守備で清水を苦しめる。しかし、清水。29分、右サイドで河井陽介がFKを獲得する。キッカーの大前が右足でふわりとしたクロスを上げると、ゴール前に飛び込んだ犬飼智也がヘディングシュート。これがゴール右下隅に決まり、清水が貴重な先制点を挙げた。犬飼にとっては今季初ゴールとなった。
しかし、直後の35分に徳島も反撃。右CKの流れから、左サイドの大﨑淳矢が藤原広太朗へパス。藤原がエリア手前左45度の位置から狙いすましてシュートを放った。これがクロスバーに当ってゴール右に決まり、試合を振り出しに戻した。藤原にとってはJ初ゴールとなった。このまま1-1でハーフタイムを迎える。
後半は両チームともになかなか決定機を作り出せない。清水は68分に大前を下げて金子翔太を投入。直後の69分に鄭大世がエリア手前でボールを受け、強引に左足でシュートまで持ち込んだが、ここはGK長谷川徹の正面だった。すると73分、右サイドを突破した鄭大世が中央へ速いクロスを入れる。これをゴール前の金子がゴール右にダイレクトシュートを突き刺し、清水が勝ち越しに成功した。
一点を追う徳島は77分に右CKを獲得。アレックスのクロスを橋内優也がすらすと、ファーサイドに藤原が詰めていたが、ここは合わし切ることができなかった。清水は85分に河井を下げて本田拓也を、88分に三浦弦太を下げて鎌田翔雅を投入した。このまま清水が2-1で逃げ切り9連勝。横浜FCを下した松本と勝ち点で並んだが、得失点差で清水が上回り、1年でのJ1復帰を果たした。清水の小林伸二監督にとっては2002年の大分トリニータ、2008年のモンテディオ山形、2013年の徳島に続いて歴代最多4度目の昇格を飾った。
【スコア】
徳島 1-2 清水
【得点者】
0-1 29分 犬飼智也(清水)
1-1 35分 藤原広太朗(徳島)
1-2 73分 金子翔太(清水)
By サッカーキング編集部
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