1月22日、昭和音楽大学 テアトロ・デーリオ・ショウワにて、川崎フロンターレの新体制発表会が行われた。
毎年、趣向を凝らした演出が特徴的な川崎の新体制発表会。第1部のゴスペル演奏に続き、第2部ではスティーブ・ジョブズに扮した藁科社長が登場。今後に展開予定の事業や2017シーズンの新スローガン『Paint it Blue』が本場さながらプレゼンテーション形式で発表された。
今シーズンからチームの指揮を執る鬼木達監督は、「サッカーは一試合90分、シーズンは約10ヶ月ある。一試合で言えば最後の10分、15分。シーズンであれば10月、11月が大事になってくる。長いシーズン、いい時も悪い時があると思いますが、難しい時期にぜひ皆さんの力を貸してほしい」と呼び掛け、「10月、11月にタイトル争いしていれば、タイトルは取れると思います」と悲願の初タイトルに向けて宣言した。
リーグ戦とACLと平行して戦う今シーズンは、新たに8名の選手が加入。桐光学園高校からタビナス・ジェファーソン、愛知学院大学からFW知念慶、川崎フロンターレU-18から田中碧の3名のルーキーに加え、東京ヴェルディからGKポープ・ウィリアム、アルビレックス新潟からDF舞行龍ジェームズ、ガンバ大阪からMF阿部浩之、大宮アルディージャからMF家長昭博、ブラジル1部のポンチ・プレッタからFWハイネルが登壇し、意気込みを語った。
まず初めにマイクを握ったタビナス・ジェファーソンは、「タイトルを取るために、必要な戦力になりたい」と目標を述べ、宮崎キャンプで相部屋のMF中村憲剛から科された宿題だというラップを披露し、会場を盛り上げた。川崎の育成組織出身の田中は、「今年の元日は、一人のサポーターとして天皇杯決勝を観に行った。あそこで勝てなかった悔しさを、今度は選手として晴らしたい」と宣言。知念は「一日でも早く試合に出て、チームの勝利に貢献できるように頑張っていきたい」と語った。
東京Vから加入のポープ・ウィリアムは、「自分はずっとポテンシャル、ポテンシャルと言われてきて、ようやくそのポテンシャルが開花してきたと感じています(笑)」と自ら述べ、「チームメートのGK陣とバチバチやっていきたい」と定位置確保に闘志を燃やした。新潟から移籍した舞行龍は、「川崎のために身体を張ってディフェンスしたい」と決意を表明。「川崎の魅力的なサッカーに惹かれて加入を決断した」と明かしたのは、G大阪から加入した阿部。「ガンバでタイトルを取ってきた経験を生かしたい」と力強く語った。
この日、ひときわ大きな拍手で迎えられた家長は、「タイトル獲得の力になれように頑張っていきたい」とコメント。「あんまり笑わないとか言われるんですけど、茶目っ気たっぷりの関西人なので、気軽に声を掛けていただけたら」と会場に集まったファン・サポーターに呼び掛けた。前所属のポンチ・プレッタで10番を背負ったハイネルは、「日本とブラジルでは、生活面やサッカーで違う面がたくさんありますが、一日でも早く適応していきたい」と意気込んだ。