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【プレビュー】ゼロックス杯前座試合に注目…日本サッカーの未来を担う高校年代が激突

2017.02.17

(左から)FC東京U-18の久保と平川、青森山田の鳴海、前橋育英の飯島らが出場する [写真]=Getty Images

 2月18日に日産スタジアムで行われる富士ゼロックス・スーパーカップ。13時35分から始まるこの試合に先駆けること3時間余り。同会場にて10時20分からもう一つの戦いが実施される。U-18 Jリーグ選抜と日本高校サッカー選抜による「NEXT GENERATION MATCH」が開催されるのだ。

 Jリーグのユースチームと高校サッカーの部活動は、高校年代を二分する勢力。両者が切磋琢磨を重ねる中で日本サッカーは成長してきた。その両雄の選抜チームが激突するこの親善試合は、日本サッカーの未来を背負うタレントたちが競演する場となる。過去にはJ選抜ならFW久保裕也(当時・京都U-18、現・ヘント)、MF中島翔哉(当時・東京Vユース、現・FC東京)、南野拓実(当時・C大阪U-18、現・ザルツブルク)、高校選抜ならMF柴崎岳(当時・青森山田高校、現・テネリフェ)、FW浅野拓磨(当時・四日市中央工高校、現・シュトゥットガルト)、DF車屋紳太郎(当時・大津高校、現・川崎)といった選手たちも出場してきた。

 単純に試合として楽しめることはもちろんだが、やはりこういうオールスターゲームは選手を観ることを楽しむのが一番だろう。今回のJ選抜は中学3年生ながらメンバー入りを果たしたFW久保建英(FC東京U-18)に注目が集まりそうだが、今年のU-17ワールドカップを狙うチームから参加する大型DF瀬古歩夢(C大阪U-18)や技巧派MF平川怜(FC東京U-18)、あるいは今年5月のU-20ワールドカップに飛び級招集される候補となっている大迫敬介(広島ユース)&若原智哉(京都U-18)のGKコンビ、タフなCBの橋岡大樹(浦和ユース)、リアルストライカーの中村駿太(柏U-18)も要注目だ。また代表経験のない選手では、確かな技術と推進力を備えるブレイク間近のFW満田誠(広島ユース)のプレーにも期待したい。

 対する高校選抜は先の高校サッカー選手権を制した青森山田の黒田剛監督が指揮官を務め、その優勝メンバーであるDF三国スティビアエブス、MF住永翔、FW鳴海彰人といった選手が中軸を占める(DF橋本恭輔は負傷で出場しない見込み)。またプロへ進む選手たちはほとんど不参加となる中で選ばれたGK山ノ井拓己(静岡学園高校→福岡)、MF松本泰志(昌平高校→広島)の2名にも中心選手としての期待が懸かる。また、この時期はどうしても大学に進む選手たちのコンディションや試合勘の問題が出てくるため、現・高校2年生に注目するのもいいかもしれない。元気者の突撃系FW安藤瑞季(長崎総合科学大学附属高校)、大型FWながら柔らかさも備えてトップ下起用が濃厚な町野修斗(履正社高校)、地空両戦の1対1で無類の強さを見せるDF阿部海人(東福岡高校)、そして選手権での活躍も印象的なFW飯島陸、DF渡邊泰基、松田陸の前橋育英高校トリオも注目だ。彼らはそのまま高校サッカー新シーズンの目玉選手たちでもある。

 2月18日、新シーズンの到来を告げる富士ゼロックス・スーパーカップ。その場に足を運ぶ予定のある方は是非、少々早めに家を出ることで日本サッカーの未来と出会う楽しみを味わってもらえればと思う。

文=川端暁彦

By 川端暁彦

2013年までサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で編集、記者を担当。現在はフリーランスとして活動中。

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