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【広島vs柏プレビュー】止まらない負傷の連鎖…今季未勝利の広島はスタメンに若手を抜てきか

2017.03.31

サンフレッチェ広島 攻撃面で異彩を放つアンデルソン・ロペスに期待

 悪い時には悪いことが重なるもの。先週のトレーニング中、ミキッチと柴崎晃誠が負傷し、今週のトレーニングを離脱してしまったのだ。柴崎は水曜日から復帰したものの、まだ万全ではない。ミキッチは左ふくらはぎ痛が癒えておらず、柏戦は回避する見通しだ。キャンプから続いている負傷禍は、未だ広島を苦しめている。

 そんな中、若者たちの勢いが増幅しているのが嬉しい材料だ。3月23日、神戸とのトレーニングマッチに出場したチームは経験値の乏しい選手ばかり。しかし、北本久仁衛や高橋秀人、田中順也といった元日本代表がズラリと顔を並べる神戸を圧倒し、3-0で完勝する。しかも、前線のコンビネーションから、ワイドの突破から、セットプレーからと様々なパターンでゴールを陥れたのも好材料だ。

 その若手の爆発を森保一監督は評価し、週明けから主力組に高橋壮也、野上結貴、アンデルソン・ロペスを抜てきする。特に野上は本職のストッパーではなくボランチとしての起用が濃厚だ。前節までの反省を受け、今節の広島は本来のブロックを作る形をベースにして、そこからボールを奪いにいく形を徹底してトレーニング。その戦術の中で、フィジカルが強くスケールの大きな守備ができる迫力と、攻撃での意外性も発揮できる野上に、指揮官は大きな期待を抱いている。

 一方、4試合で2得点、流れの中でのゴールはゼロと不振にあえいでいる攻撃陣だが、そこで期待できるのはアンデルソン・ロペスだ。戦術的な動きに忠実な選手が多い中、彼の存在は異物感がありあり。だが、強烈な推進力を持つアンデルソン・ロペスの自由さがチームの攻撃にアクセントを与えたことで、神戸戦の快勝劇が生まれた。その破壊力が公式戦で発揮されれば、コンビネーションが結果につながる可能性も大いにある。(紫熊倶楽部 中野和也)

柏レイソル 中盤の守備強化を見込んで、リーグ中断期間中に細貝萌を獲得

 柏のリーグ戦3連敗は降格した2009年以来、8年ぶり。しかも前節の敗戦は、勝利を収めてもおかしくない内容の試合だったにもかかわらず、後半アディショナルタイムのミスが原因で敗れた手痛い黒星だった。

 結果が出ていない根本的な原因は、開幕から4試合で7失点の守備面にある。リーグ戦全試合で先制点を許し、未だ完封はない。中断期間の2週間で、この守備の課題をどこまで修正できているかが焦点となりそうだ。

 この中断期間中に細貝萌の移籍加入があり、それによってチームの雰囲気は上向いた。細貝を獲得した意図も「中盤の守備強化」という明確な狙いがあり、登録の問題さえクリアすれば、今節の出場も十分考えられる。何より細貝自身が、今節の出場には非常に意欲的だ。

 U-20日本代表の辞退と、先週末の練習試合を回避し、状態が心配された中山雄太は今週からトレーニングに加わり、元気な姿を見せている。残念ながら負傷離脱中のハモン・ロペス、ユン・ソギョンは間に合わなかったものの、大津祐樹、武富孝介、中川寛斗らが好調を維持。さらに3月15日のルヴァン杯清水戦で活躍した手塚康平もスタメンが予想され、リーグ戦デビューが濃厚となっている。細貝の加入と、これまで出場機会の少なかった選手たちが起爆剤となって、連敗をストップできるか。(鈴木潤)

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