磐田戦で決勝ゴールをマークした横浜FMの金井貢史 [写真]=JL/Getty Images for DAZN
普段はあまり目立つほうではない。高いサッカーセンスと攻撃参加が持ち味だが、最終ラインを任されている以上、守備での貢献を自身の中で重要視している。だからこそ、ゴールを決めたことよりも「失点したほうが悔しかった」と振り返った。
4月1日にクラブ創設25周年を迎え、ジュビロ磐田との2017明治安田生命J1リーグ第6節を“クラブ創設25周年記念試合”と位置付けて臨んだこの試合。負けるわけにはいかなかった。先制しながらも追い付かれ、1-1で迎えた73分。CKを相手選手がクリアしたボールを、喜田拓也が拾って齋藤学に預ける。齋藤が右サイドへ送ると、金井貢史が右足でトラップし、右足を振り抜いた。
ゴール後、左胸のエンブレムを右手で叩きながら、真っ直ぐに向かったのはベンチにいるチームメートの元だった。「昨年、試合に出られない時期に自分自身も悔しい思いをしていたし、今週すごくいい練習ができていたのは、みんなのおかげだから」。
チームメイトへの感謝の気持ちと、大好きな横浜F・マリノスを勝利に導く逆転ゴールを決めた喜びが、ひざスライディング+ガッツポーズという金井にしては珍しい派手なパフォーマンスにつながった。
もちろん、守備での貢献も忘れてはいない。昨年末でチームを去った中村俊輔と、同サイドになることは事前に分かっていた。気負いこそなかったが、「仕事はさせない」と気合いは入っていた。一つ前の齋藤との連係から中村の自由を奪う。激しい球際のバトルは見応えがあった。
58分に中村が縦へのドリブルを仕掛けた一対一の場面。「昨年ずっと見ていたから何となく分かった」と金井は中村の足下を見つめながら、しっかりと体で止めてみせた。
失点シーンでは全身を投げ出した頭の先をボールがかすめ、クリアできずに悔しさだけが残った。それでも金井はクラブ25周年を勝利で祝う逆転ゴールを決めて、これからのクラブの歴史にしっかりとその名を刻んだ。
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By サッカーキング編集部
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