浦和レッズユースで共にプレーした、横浜FCの永田拓也(写真左)と湘南の山田直輝(写真右)。 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
■浦和の下部組織で輝いた永田拓也と山田直輝
一時の勢いにはやや陰りが見えるものの、依然として3位をキープしている横浜FCと、前節は京都にホームで1-0と競り勝って、今シーズン4度目となる連勝を飾った2位の湘南が激突する、上位対決となった神奈川ダービー。このゲームではジュニアユースとユース時代を共に過ごした2人がピッチ上で再会するかもしれません。
横浜FCの永田拓也と湘南の山田直輝が6年間の月日を共にしたのは浦和の下部組織。とにかくタレント揃いだった彼らの代には、他にも高橋峻希(神戸)、濱田水輝(福岡)、阪野豊史(山形)が在籍しており、1つ下の原口元気(ヘルタ・ベルリン)、2つ下の岡本拓也(湘南)も含めて、“黄金世代”と称されるほど。各種大会でもジュニアユース時代、ユース時代とコンスタントに際立った結果を残すなど、彼らがJクラブの下部組織史上でも最強クラスのチームだったのは間違いないと思います。
とりわけ印象的だったのは2008年10月13日。埼玉スタジアム2002で行われた高円宮杯全日本ユース(U-18)選手権決勝。トップチームがホームゲームを戦う舞台で、磯村亮太や矢田旭などを擁した名古屋グランパスU-18と対峙した浦和レッズユースは圧倒的な攻撃力を披露。左サイドバックの永田が再三オーバーラップを見せ、相手のオウンゴールを誘発すれば、中盤を完全に支配した山田は何とハットトリックの大活躍。終わってみれば9-1という衝撃的なスコアで、ジュニアユース時代に続く日本一を達成すると、山田も永田も揃ってトップチームへ昇格。他の“黄金世代”のメンバーと共に、周囲の大きな期待を背負ってプロの道を歩み出すことになりました。
ただ、ルーキーイヤーから日本代表に選出されるなど、一躍注目を集める存在となった山田は、けがの多さが災いして継続的に出場機会を得ることができず、2015年に期限付きで加入した湘南でのプレーは今年で3シーズン目。一方の永田も2011年からの2年間はやはり期限付きで加わった草津で実戦経験を積みましたが、選手層の厚い浦和で出番は訪れず、2014年には横浜FCへ完全移籍。お互いに浦和を離れた新天地で、J1昇格を目指して奮闘を続けています。
少しけがで戦列を離れていた永田は、ここ2試合ともスタメンで起用され、左サイドから鋭いクロスを上げるシーンも。山田は前述の京都戦で70分までプレーしており、ここまでほとんどの試合でスタメン起用されていることも考慮すると、2人がピッチ上でマッチアップする可能性も小さくないはずです。勝ち点も順位も拮抗しているだけに好ゲームが予想されるこの一戦は、ここ最近の両チームの現状を踏まえ、アウェイチームが勝利を収めるという「2」で勝負に出ます。
■長崎で得点能力を開花させた永井龍、名古屋の一員として古巣と相見える
9勝4分6敗で8位の名古屋と9勝5分5敗で4位の長崎という、勝ち点1差の両チームがパロマ瑞穂スタジアムで対峙する一戦。この90分間で注目したいのは、昨シーズンの長崎でブレイクを果たし、今シーズンからは名古屋に新天地を求めたストライカーです。
永井龍。26歳。中学年代と高校年代をC大阪の下部組織で過ごし、先週もご紹介した一森純や篠原弘次郎(ともに岡山)、扇原貴宏(横浜FM)らを同級生に持つ彼は、高校2年時に山口蛍や丸橋祐介といった1学年上の先輩たちに交じり、スーパーサブとしてJユースカップでの全国準優勝に貢献。最上級生となった3年時にも、1学年下の杉本健勇や夛田凌輔(栃木)も加わったチームは、夏のクラブユース選手権で見事日本一に。永井もそのままトップチームへの昇格を果たします。
とはいえ、前線にアドリアーノや小松塁(北九州)、播戸竜二(大宮)、2列目にも清武弘嗣、乾貴士(エイバル)、家長昭博(川崎)が揃った当時のC大阪アタッカー陣はJリーグ屈指の選手層を誇っており、出場機会が限られていた永井は2012年のシーズン途中にオーストラリアのパース・グローリーへ期限付き移籍。異国の地でコンスタントにリーグ戦の出場も重ね、ゴールも記録するなど一定の評価を勝ち得た1年半を経て、2014年に古巣へ復帰したものの、翌シーズンは再び大分への期限付き移籍を経験すると、シーズン終了後に長崎への完全移籍を決断。中学時代から10年近く袖を通してきた桜色のユニフォームへ別れを告げることになりました。
迎えた2016年シーズンは飛躍の年。開幕戦の金沢戦で早くも移籍後初ゴールを叩き出し、第16節の岐阜戦ではハットトリックも記録。第17節のC大阪戦でも古巣相手のゴールネットを揺らすなど、着々と得点数を伸ばし、結果として得点ランキング5位となる17ゴールを量産。ようやく本来の能力を長崎の地で開花させると、今シーズンからは1年でのJ1復帰が義務付けられている名古屋でプレー。風間八宏新監督の下、20人近い大量補強を施したチームの中で、きっちり定位置を掴みながら5ゴールをマークしていましたが、5月に入って無念の負傷離脱。それでも前々節の東京V戦で途中出場ながら久々に戦列へ復帰しており、前節の福岡戦も後半から出場。今節のゲームでプレーする可能性も決して低くはなさそうです。
おそらくは永井にとっても、自身を再生させてくれたクラブとして長崎への思い入れは並々ならぬものがあるはずですし、昨年も前線でコンビを組むことの多かった長崎の木村裕や中村慶太も、永井との対決に意欲を燃やしていることでしょう。実は永井、木村、中村の3人はここまでリーグの得点数もまったく同じ5ゴール。今節のキーマンは6ゴール目を狙うこの3人の誰かになってくる気がしています。永井を巡る楽しみな一戦は古巣対決という側面にも注目しつつも、ドロー決着という「0」を予想したいと思います。
文=土屋雅史
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※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。
■明治安田生命J2リーグ第20節
2017年6月25日(日)18時キックオフ
横浜FCvs湘南ベルマーレ(ニッパツ三ツ沢球技場)
■明治安田生命J2リーグ第20節
2017年6月25日(日)18時30分キックオフ
名古屋グランパスvsV・ファーレン長崎(パロマ瑞穂スタジアム)
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