6月に行われた前回対戦は大宮が3-0で勝利。マテウス(左)が2点目を決めた [写真]=J.LEAGUE
■大宮アルディージャ 江坂任は広島とのリーグ直近2試合でゴール中
【プラス材料】
リーグでの前回対戦、6月25日の第15節も状況は同じだった。大宮が16位で広島が17位。互いの勝ち点差は「1」。そんな負けられない直接対決で大宮は3-0の快勝を収めた。
その前の第14節でも、同じく残留争いのライバルである新潟に1-0で競り勝っている。結局、今シーズンの連勝はこの時の2連勝のみだが、落とせない連戦で勝ち点6を積み上げた自信と手応えは残っている。
江坂任が、広島とのリーグ直近2試合でゴールを決めている。前回はスコアレスで迎えた後半の先制点で快勝を呼び込み、前々回もやはり0-0の後半に決勝点を決めている。「先制点が大事。追いかける展開になると厳しいので、積極的にゴールを取りにいきたい」とは本人。前線からの組織的な守備で広島の攻撃を抑え、江坂が先制すれば勝機がふくらむ。
【マイナス材料】
伊藤彰監督の就任以降、リーグ、ルヴァンカップ、天皇杯を合わせて12試合連続得点中だったが、リーグ前節の鳥栖戦は0-3の完敗。初の無得点試合となった。
鳥栖戦はエースの江坂までボールが渡る機会が少なく、前半に何度かあった決定機を決められないと、先制を許した後半は攻撃に圧力をかけた裏を突かれて失点を重ねた。中盤での球離れが遅く、フィニッシュまで持ち込めない場面が目立った。
90分間のゲームマネジメント、攻守のバランスを取る配慮に課題がある。ここ最近の負け試合は先制を許し、追いかける展開でエネルギーを使って追いつくも、前がかりになった背後のスペースを突かれて決勝ち点を許す展開。伊藤監督は「イニシアチブを握って攻めている時がいちばん危ない」と、危機意識を失わないことの重要性を口にしている。
文:totoONE編集部
■サンフレッチェ広島 前節は新監督就任後初となる完封勝利
【プラス材料】
リーグ前節、甲府との“6ポイントゲーム”を制し、15位甲府との差を2ポイント差に縮めた。今節の対大宮戦で勝利すれば、甲府、札幌の結果次第では降格圏脱出も見えてくる。
今季ホーム初勝利、ヤン・ヨンソン監督就任以後初めてとなる完封劇と、たくさんのエボックがあった甲府戦。得点の内容も、GKからのビルドアップからいくつものアイデアが重なっての必然のゴールであり、パトリック加入後に顕著だった“39番依存症”も解決の方向に向かっていることはポジティブな要素だ。
新指揮官就任以降の戦績も2勝1分2敗と持ち直し、北九州との練習試合でもフェリペ・シウバがハットトリック、ネイサン・バーンズもゴールを決めるなど、期待のかかるアタッカーたちが結果を出した。チーム全体が勢いづいている。
【マイナス材料】
甲府に勝利したとはいえ、青山敏弘が「相手のペースにはまっていたかも」と語るように決して完勝とは言えなかった。
アーリークロスが攻撃の大半を占めるような単調さで、相手の守備陣を慌てさせるようなシーンは前半にパトリックが放ったヘッドと得点シーンくらい。守備でもボールの取りどころが明確ではなく、意図した形でのボール奪取かなかなかできない。相手にゴール近くまで迫られるケースも多く、最終ラインの奮闘あってこその完封劇だった。
安定して結果を残すためには、攻守にわたって偶然性をできるだけ排除し、できるだけ相手陣内で戦う時間帯を長くすることが必要だろう。パトリックのコンディションも含め、交代を有効に使いたいところだが、そこもまだうまく作用してはいない。
文:紫熊倶楽部 中野和也
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