浦和レッズの山道守彦強化本部長が18日、ブラジル人FWラファエル・シルバのチーム離脱を受けて取材に応じた。クラブ公式サイトがコメントを伝えている。
浦和は17日に、R・シルバがチームキャンプを離れて中国2部リーグ・武漢卓爾職業足球倶楽部のメディカルチェックを受けると発表した。離脱の経緯を聞かれた山道強化部長は、「移籍補償金の設定」が理由の一つだと口にしている。
「アルビレックス新潟から完全移籍で加入してもらったときに、移籍補償金というものを設定している選手でした。それは当然億単位の大きさですけど、AFCアジアチャンピオンズリーグであれだけ活躍していた選手だったので、中国であればこちらの移籍補償金も出せるという中で、こういうことがあるとは考えていました。ただ、その中での外国籍選手の陣容を敷いていたつもりです。もちろん、このタイミングというのは急でしたし、驚きもありました」
「15日に一報を受けた」と語る山道強化部長は第一に、選手の今後の生活について考えたという。「我々よりも全然よい条件だったようですし、彼自身がやはり家族、親戚一同を養っていかなくてはいけない、という言葉もあったので、そういう運びになったということです」
2017明治安田生命J1リーグで25試合出場12ゴールを挙げ、移籍1年目で主力として定着したR・シルバの離脱は、チームにとって痛手となる。ただ、山道強化部長は補強の必要性を認めつつ、現有戦力の奮起にも期待している。
「(今後の補強について)やれることはやります。当然、移籍補償金があるわけですから、それに対して最大限の努力はしますし、選手、チームにも勝つために最大限の努力はすると伝えています」
「でも原口(元気=現ヘルタ・ベルリン)がいなくなったとき、関根(貴大=現インゴルシュタット)がいなくなったときに結果がまったく出なかったかというとそんなことはないですし、みんながんばってくれたと思います。ですから抽象的な話になりますが、それぞれががんばるということだと思います」
山道強化部長は、2月24日に2018明治安田生命J1リーグが開幕することを理由に「合流は早い方がいい」と早い段階での新戦力確保を望んでいる。一方で、数合わせの補強は意味がないとして、「急いては事をし損じることになるので、慌てずにやらなければいけないと思っています」と、浦和の戦い方に合った選手をしっかり見定めようとしている。