今季も川崎の主将を務める小林悠 [写真]=瀬藤尚美
昨季は自己最多の23得点を記録し、得点王に輝いた川崎フロンターレのエースは「孤立」していた。
10日に行われたFUJI XEROX SUPER CUP 2018。J1王者の川崎は昨季2冠のセレッソ大阪に2-3で競り負け、今季初タイトルを逃してしまった。今季も引き続き主将を務める小林悠は1トップのポジションで先発出場。しかしながら、立ち上がりから川崎らしい連動した攻撃の形が作り出せない。その理由の一つは“ピッチ”にあったという。
「ピッチに水を撒いていなかったので、ボールが走らなかった。慎重になってしまった部分もあったと思う」
そんなピッチ状態もあってか、川崎本来の力を発揮することができず、山口蛍に先制点を奪われた。前半はエドゥアルド・ネットと森谷賢太郎のダブルボランチが高い位置でプレーすることができなかったことに加え、家長昭博と阿部浩之の両サイドアタッカーも大きな見せ場はなし。前半の内容について小林は「ほとんどボールを触ることができなかった。だからといって、下がるのも違うし。やりずらかった」と振り返る。
川崎は後半開始から推進力が持ち味の大島僚太、そして帰ってきた大久保嘉人を投入。2枚替えで打開を図った。結果的に後半は小林と大久保の“新旧得点王”がそれぞれゴールを決めたが、2失点を喫し惜しくも敗戦。しかしながら、後半は「前に人数をかけることができた」ことによって、着実な改善は見て取れた。
「前半は完全に1トップで孤立する場面も多かったんですが、後半になるとだいぶやりやすくなって、チャンスも増えたと思います」
2018シーズン最初の公式戦は黒星となったものの、本当の戦いはまだまだこれから。「コンディションが上がってくれば、勢いはもっと増すと思います。そんなネガティブに捉えることはないし、(来週控える)AFCチャンピオンズリーグの前に1試合できたことは良かった」と小林は前を向いた。
取材・文=三島大輔
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By 三島大輔
サッカーキング編集部