この日のスタジオゲストに登場した松原良香氏が、J2を制し、今季からJ1の舞台で戦う湘南ベルマーレのトレーニングを取材した。
「縦への力強さは元々、湘南のベース。そこにポゼッションが加わり、両面をうまく使い分けられるチームになった」と昨シーズンの湘南の印象を語った松原氏。また、曺貴裁監督については「世界基準を常に持っている」と語った。
松原氏が取材した日のトレーニングでは、最初の30分間はひたすら走力を鍛える練習をしていた。松原氏は「うわあ、ヤダ俺、走るの……」と苦笑したが、新加入のFWアレン・ステバノヴィッチはどのように考えているのだろうか。
「湘南に来る前にいくつか情報はもらっていましたが、実際に練習をすると、全員が本当にハードワークをする。そこがすごく大きな特徴だと思います。私も合流してから1カ月ですが、ハードワークする部分は心掛けています。そこは監督が求める部分だと思いますし、みんなに負けないようについていきたい。もう一つの大きな特徴として、コンパクトな陣形を保ちながら試合を戦うということ。あとチームワークがいいところも湘南の特徴だと思います」
続いて選手たちが取り組んだのは、制限時間内に相手ゴールまで迫ったり、ボールを奪った時に素早く攻守を切り替えたりする練習。この練習から見える湘南の戦術意図について、松原氏はこのように解説した。
「湘南らしさの象徴である縦へのカウンターの速さや切り替えの速さは変わっていない。切り替えは速いんですが全員がコンセプトを共有しているし、切り替えの中でも全員が素早く判断して、ボール中心にプレーしていく、ボールにかかわっていくという意図を感じますね」
松原氏は今季に懸ける思いについて選手たちを直撃。柏からの期限付き移籍期間を延長したMF秋野央樹はこのように語った。
「昨年1年間、湘南でプレーして、自分のプレーの幅やサッカー観が広がった。このチームでもう1年やりたいと思いました。昨シーズンに比べてボールにかかわる人数が変わり、攻撃時にはボールから遠くにいる選手もかかわろうという意識を持つようになっています。パスの本数も増えましたし、攻撃のバリエーションもすごく増えていると思います。個人的には守備の部分を監督から求められているので、攻撃の質は落とさず、守備の強度や守備範囲の広さは向上させていきたいと思っています」
続いては、ヤングキャプテンに就任した2年目の杉岡大暉。自身のプレーやJ1に挑む心境について尋ねると、杉岡はこう答えた。
「球際の強さ、物おじする攻める姿勢は昨年1年間やって通用しましたし、自分のストロングポイントだと思っています。J1で通用するかどうかは分からないですけど、思い切ってチャレンジしていきたいですね。J1は楽しみです。何もかも初めてですし、相手のレベルも上がりますが、テレビで見ていた選手と一緒にプレーできるので、楽しみです」
松原氏は最後に曺監督を直撃。J1開幕戦の相手は、同じ昇格組のV・ファーレン長崎となる。この初戦について、指揮官はこのように語った。
「新戦力が大勢いて、昨シーズンと同じやり方なのか、違ったやり方で来るのか分からないですけど、開幕戦に関しては自分たちがどうすべきかが99パーセント大事だと思っています。もちろん長崎の強さはリスペクトしなければならないですが、今やらなきゃいけないのは、自分たちのチームをさらに強くしていくことだと思います」
そして今季について、曺監督はこのように意気込みを語った。
「過去最高の結果(曺監督の下では15シーズンの8位が最高)を出したいと思っているし、いまだ見たことのない景色にしたいと思っています。それができるかできないかは自分たち次第ですが、いい意味であまり考えないように1戦1戦こなしていくしかない。ただ勝ち点を取った、取れなかったという試合になるのではなく、自分たちの色で勝ち点を取れる試合を増やしていきたいです」
2月23日(金)21時から放送の『スカサカ!ライブ』は「Jリーグ開幕30分拡大スペシャル」と称し、通常放送から30分間延長して23時まで放送。J1第1節サガン鳥栖対ヴィッセル神戸戦の試合直後レポートやUEFAヨーロッパリーグ・決勝トーナメント組み合わせ抽選会のレポートなどを放送する予定となっている。
By サッカーキング編集部
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