今季からFC東京を率いる長谷川監督 [写真]=三浦彩乃
古巣との初対戦を迎えた長谷川健太監督にとって“会心の勝利”だったことだろう。31日に行われた明治安田生命J1リーグ第5節、ホームにガンバ大阪を迎えた一戦は3-2でFC東京が競り勝ち、公式戦3連勝を飾った。
試合終了後の監督会見では「熱い展開の中で勝ち切った。なかなか複数得点が取れなかった中、選手たちはよく頑張ってくれました。サポーターが最後まで熱い声援を送ってくれたおかげだと思います」と感謝の意を述べた。
開始早々の2分、永井謙佑の突破からシュートのこぼれ球を東慶悟が押し込んで先制点を奪うと、12分にはセットプレーから森重真人が頭で追加点。前半アディショナルタイムと58分に失点を喫し、一度は同点に追いつかれたものの、64分にディエゴ・オリヴェイラが決勝点を挙げた。
長谷川監督は「ハーフタイムに選手たちには『3点目を取りに行こう』と伝えました。追い付かれはしましたが、後半も攻撃的な姿勢で入った分、取られた後も受け身にならずにもう1点返すことができました」と勝因を分析した。
2トップの一角に入った永井はこれが今季初スタメン。持ち味のスピードを生かしたプレーで先制点を演出した。先発に抜擢した理由について、長谷川監督は「うちにはいろいろなタイプのFWがいますので、点を取るために永井をチョイスをしました」とコメント。「それは相手の裏が空いているということ?」という質問が記者から飛ぶと、「そういうことは言いませんが……」と少し言葉をつまらせながらも、「5年間ガンバを指揮しましたので(三浦)弦太とファビオの特徴も知っています」と説明した。
その永井と決勝点をマークしたディエゴ・オリヴェイラは、三浦とファビオのセンターバックに対してプレスをかけ続け、攻撃の起点となるプレーを封じた。それに伴いボランチの遠藤保仁が最終ラインまで下りてくるシーンも見受けられ“司令塔封じ”にも成功。長谷川監督の狙いが見事にはまったと言えるだろう。
この試合を皮切りに、5月中旬まで14連戦と過密日程が続く。「中断期間中、なんとか得点を取るためにいろいろな話をして、その成果が試合で出せたことは良かったと思います。ここから連戦が続きますので、次のルヴァンカップに切り替えてしっかりと準備をしていきたい」と前を見据えた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト