2試合連続完封で今季初の連勝…守護神・笠原「上に行く“きっかけ”になった」

　J2でここまで唯一無敗だった東京ヴェルディに土をつけ、今季初の連勝を飾った大宮アルディージャ。勝利の原動力となったのは後半に得点を奪ったロビン・シモヴィッチとマテウスの2人であることに間違いはないが、“最後の砦”・笠原昂史の存在も忘れてはならない。

　まずは21分、ドウグラス・ヴィエイラの決定機を防ぐと、38分には林陵平の至近距離からのヘディングをストップ。さらに後半立ち上がりには井上潮音のコースを狙ったミドルを止めた。このビッグセーブ連発について、追加点を奪ったマテウスは「あのセーブがあったからチームは勢いに乗れた」と笠原の存在を勝因に挙げる。石井監督も「昨季は水戸で全試合に出場していましたし、経験とGKとしての素質がある。今日の試合も決定的な場面を何回も防いでくれました」と称賛した。

　これで大宮は2試合連続完封で2連勝を達成した。守備が安定した理由について、笠原は「バックパスではなくて前。前に進もうという意識が実を結んでいる」と説明。終了間際でも、前へ前への意識でパスをつなぎ、試合をきっちりと締めた。
　
　1年でのJ1復帰に向けて、大宮はここからもう一段ギアを上げていきたいところ。笠原は今後に向けて「無失点を続けること。それだけだと思います」と言い切る。「今日は上に行く“きっかけ”になったゲームだったと思います。一回で終わるのではなくて、積み重ねて続けていかないと意味がない。この連勝を途切れさせないようにしていきたいです」と意気込んだ。