G大阪の新監督に就任した宮本恒靖 [写真]=J.LEAGUE
試合前のパナソニックスタジアム吹田は熱気に包まれていた。
選手バスを迎え入れるゲートでは、サポーターが人垣を作り、声を張り上げる。入場してくる選手バスに向かって掲げられた横断幕には、『宮本ガンバ』への期待を込めたメッセージがしたためられた。
『戦士達よ 宮本と俺達と共に闘おう』
22日に『宮本ガンバ』誕生が発表されてから、チケットの売れ行きも大幅に伸びた。残念ながら台風12号の影響もあり、3万人の大台こそ超えることはなかったが、悪天候にも関わらず28,534人の観衆がスタジアムに集結し、熱視線を注ぐ。その高揚感は宮本監督にも、選手にも届いていた。
「試合前、我々はもちろん勝ちたいけれど、サポーターの人たちにも苦しい思いをさせてしまっていたので、今日はサポーターに勝利を届けようということを選手に訴えました。実際、選手たちはサポーターの皆さんの存在が本当に心強かったと思いますし、その思いに応えたいという気持ちは十分に出た試合だったと思います(宮本恒靖監督)」
その言葉にもある通り、また試合後に倉田秋が「すべてにおいて大きく変わった」と口にしたように、組織としても、チームとしても大きな変化が見られた90分だった。中でも監督就任初日の練習で真っ先に取り組んだという『守備』における規律は、チームに落ち着きをもたらし、それまでのJ1リーグにおける失点数「25」が嘘のように思えた。
「DFラインの選手同士の距離感、ボランチとの関係性が明確になった。後手を踏むシーンでもしっかりカバーにいけたり、ボールを奪いに行く時行かない時の判断も明確になって、自分たちからスタートを切って守備ではめにいくというようなシーンもいくつか作れていたと思う。加えて、気持ちの部分でもアグレッシブさ、ハードワークという部分をしっかりと出せていた。ただ、1試合だけでは意味がない。この守備を続けながら点を取れるようになっていけばチームとしてもより良い方向に進んでいくと思う(三浦弦太)」
その『宮本ガンバ』の規律を体現する上で、先発に抜擢されたのが高宇洋だ。プロ2年目の高は、昨年から今年にかけて1年半、宮本監督のもとJ3リーグで経験を積んだ、いわば『秘蔵っ子』だ。昨年のJ3リーグにはボランチとして28試合に出場し守備面に磨きをかけると、今年もトップチーム昇格までのJ3リーグ17試合のうち、16試合に出場。得意の守備面のみならず攻撃面でも成長を見せながら、試合経験を積み上げてきた。そんな中で巡ってきたチャンス。試合前には目を輝かせて話していた。
「ツネさん(宮本監督)に求められること、目指すサッカーは十分理解している。それをピッチで表現することが自分がここにいる意味だと思うし、起用してもらったらツネさんを勝たせることに全力を注ぎたい(高)」
その高がJ1初出場とは思えない輝きを見せた後半はチームとしても攻守に機能。前半終了間際、鹿島アントラーズに数少ないチャンスをゴールにつなげられて失点こそ喫したが、慌てる様子はなくいい守備から枚数をかけた攻撃を再三にわたって作り出す。高が中盤で守備的な役割を担い、ボランチの相棒・遠藤保仁が攻撃を加速させるというバランスも良く、これまでになかった『厚みのある攻撃』もいくつか見られ、鹿島を圧倒した。残念だったのは得点が米倉恒貴の挙げた1得点にとどまったこと。それでも宮本監督は手応えを口にした。
「練習してきた守備もしっかり体現してくれていたし、失点した後も頭を下げずに後半に入り、同点に追いついてからは再三チャンスも作り出せた。選手の頑張りは賞賛に価する。試合後のロッカーにも『これから、もっともっとやっていくんだ』という雰囲気が生まれていたので、これを続けていきたい」
結果的はドローに終わり、勝ち点1しか積み上げられなかったことを思えば、最高の出発とは言い難いが、わずか3日間の準備期間でこれだけの変化が見られた。そして、試合後の選手たちにみなぎる『高揚感』に触れれば、今後の戦いには大いに期待を持てる。というより、今回の『監督交代』という事実を起爆剤にしてクラブ、チーム、選手がしっかりと『変化』を求め続けることができれば、今の現実的な目標である『残留』は必ず見えてくる。
文=高村美砂
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