FOLLOW US

【ライターコラムfrom甲府】リーグ初得点から5戦3発 夏の苦境にも気を吐く大卒2年目・曽根田

2018.08.06

 ヴァンフォーレ甲府は8月4日のアビスパ福岡戦(1-2)を落として3連敗。ジュニオール・バホス、小塚和季といった攻撃の中心を負傷で欠き、苦しい試合が続いている。7月上旬にはリンスのFC東京移籍もあった。

 そんなチームで気を吐き、結果を出しつつあるのが曽根田穣(そねだ・ゆたか)だ。「3-4-2-1」の左シャドーで起用されている。171センチ・69キロの23歳は7月4日のツエーゲン金沢戦で今季のリーグ戦初出場を果たすと、いきなりプロ初得点。そこから計5試合、267分の限られたプレータイムで3得点を挙げている。

 ただ7月29日の松本山雅FC戦は先発しつつ、ハーフタイムで交代。不完全燃焼の45分だった。しかし彼はその反省を、続く福岡戦に結び付けた。

「山雅戦は自分の良さを出せず、ボールを受けたらシンプルに叩くプレーをしていた。今日は失ってもいいからドリブルで仕掛けたり、通らなくてもスルーパスを出したり、ゴールに直結するプレーをやろうと思ってピッチに入った」

 今季3点目は前半6分、0-1とビハインドの状況から生まれた。

福岡戦の6分、同点ゴールを決めたシーン ©J.LEAGUE

「堀くん(堀米勇輝)と園さん(金園英学)がいい具合にボールをつないで、タイミングを作ってくれた。抜け出すのが自分の仕事。イメージではキーパーの外を通すイメージだったけれど、上手く股を抜けた」

 山梨中銀スタジアムのピッチに立てない時期は、「試合に出ていないときも、点を取るイメージは湧いていました。チャンスが回ってきたときは、いかに少ない時間でも結果を残せるかをずっと意識してやれた」と話す曾根田は、甲府における自らの役割についてこう説明する。

「堀くんも園さんもタメを作れる選手。自分はどちらかというとアクションを起こす、ランナーの役割だと思っている」

 福岡戦のゴールもまさに彼のアクション、受ける動きから生まれた。曽根田はジュニオール・バホスや太田修介ほどスピードがあるわけではない。金園ほどの高さと強さもないし、堀米のような上手さもない。一方で“生かし生かされる”関係性を築きつつ、決定的な場面に絡めるアタッカーだ。また直線的な速さは無いが“動きの速さ”を持っている。動き出しがスムーズな、上下動の少ないショートダッシュは実戦で生きる強みだ。

 いい意味での器用さもある。愛媛FCの育成組織に所属する頃から様々なポジションを渡り歩いてきた。自分が彼を初めて見たのは中2の冬で、右SBをやっていた。当時の愛媛FC U-15は近藤貫太(元愛媛FC)や久保飛翔(ファジアーノ岡山)を擁し、全国のベスト16入りも果たしたタレント軍団。そこに2年生が絡むのは実力の証明でもあるのだが、「アタッカー過剰」「DF不在」のチーム事情から、彼は久保とともに最終ラインへ移された。

 曽根田はU-18、大学でも1年目からポジションを取り、サイドハーフとサイドバックを行き来していた。ただ「一目で分かる強みがない」「いつもいるけれど目立たない」タイプで、彼の甲府加入が決まったときは少し驚いた。

 後で森淳スカウトに聞くと、関西学生リーグへ別のある右SBを見に行ったとき、その相手校でプレーしていたびわこスポーツ成蹊大の曽根田が目に入り、狙いを替えたという話だった。そこは“無名だけど使える選手”を何人も発掘してきたプロの目である。

2年目で出場時間を増やしている曽根田 ©J.LEAGUE

 サッカー界で後→前のコンバートはあまり多くない。曽根田も昨年は主にウイングバックでプレーしていて適性もあるはずだ。それでも「シャドーがやっぱり一番楽しいです。プロの世界で一番売りにしたいのは攻撃の部分だし、今のポジションが一番自分に合っていると思う」と、言い切る。

 5試合3得点の結果にも満足した様子はない。3得点のうち2得点は負けゲームで記録したもので、結果につながっていないからだ。貪欲なプロ2年目は言う。

「1点ずつしかとっていないから、複数得点が欲しい。自分が2点、3点とチームにもたらせる選手にならないといけない」

 甲府はブラジル人選手が相次いで加入しており、徐々に負傷者も復帰してくる。新顔の地位は決して安泰でない。しかし夏場に入って見せているプレーは嬉しい驚きだし、試合出場で経験値も上がっている。曽根田のブレイクは甲府が苦境で手に入れた数少ない収穫だ。

取材・文=大島和人

【PR】 WINNERでJリーグをさらに面白く!

WINNER J.LEAGUE 2024

サッカーキング編集部が注目カードを大予想! アナタはどんな試合結果を予想する?

堅実さ重視、大穴狙い、推しクラブ一択……1試合予想くじWINNERでJリーグの熱い戦いがもっと楽しくなる!

  1. 推しのクラブ、予想しやすいゲームなど“1試合”から予想・購入できる!
  2. インターネット決済なら試合開始10分前まで購入可能!
  3. くじの売上の一部はアナタが応援するクラブにも還元される!

【PR】「ABEMA de DAZN」学割キャンペーン!
11/22(金)までのお申し込みで何と半額に!

ABEMA de DAZN

「ABEMA de DAZN」は、ABEMAでDAZNスタンダードのコンテンツ(※)が視聴できるプラン。 W杯アジア予選、Jリーグ、ラ・リーガ、セリエAなどのコンテンツがABEMAで楽しめる。

現在、11/22(金)までの期間限定で「学割キャンペーン」を開催中。通常32,000円(税込)の年間プランがなんと半額の16,000円(税込)で申し込めるビッグチャンス!

1カ月あたり1,334円(税込)でDAZNを楽しめる、この機会をお見逃しなく!

※プロ野球、DAZN LINEAR、追加有料コンテンツ(ペイ・パー・ビュー)は対象外。

  1. 「ABEMA de DAZN」の学割プランなら月あたり1,334円(税込)でお得!
  2. W杯アジア予選、Jリーグ、ラ・リーガ、セリエAなどコンテンツが盛りだくさん!
  3. コメントしながらのライブ観戦追っかけ再生見逃し配信など楽しみ方も充実!

【PR】Jリーグを楽しむなら
「DMM×DAZNホーダイ」!

DMM×DAZNホーダイ

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZNスタンダードをセットで利用できるプラン。単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZNスタンダード月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です!

  1. 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!
  2. Jリーグをはじめとする様々なスポーツ、アニメ・エンタメが見放題で楽しめる!
  3. 新規入会月から3カ月間、「DMMポイント」が毎月550ポイントもらえる!

BACK NUMBERライターコラムfrom甲府のバックナンバー

SHARE

SOCCERKING VIDEO