番組MCの岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く」~浦和レッズ「橋岡大樹篇」~前編が放送された。
東京五輪での活躍が期待される浦和レッズの橋岡大樹は、浦和のジュニアユース、ユース出身で、今シーズンにトップ昇格を果たしたルーキー。開幕当初は出場機会に恵まれなかったが、大槻毅暫定監督の就任を機に出場機会が激増。オズワルド・オリヴェイラ監督の下でも重宝されている。
同コーナーでは同年代の選手、なじみのある選手や監督と話をすることの多かった岩政だが、今回、橋岡とはこれが初対面となる。
「元々センターバックということもありますけど、非常にアグレッシブですし、プレーを見ていても前向きですし、若さをしっかりとピッチでも表現できる選手だと思います」と橋岡に対する印象を語った岩政。奇しくも実現した“大樹”対談で、19歳の若武者は何を語るのか。
■自身の現状について
岩政大樹(以下、岩政) よろしくお願いします。
橋岡大樹(以下、橋岡) お願いします。
岩政 まだ1年目ですね。
橋岡 そうですね。1年目ですね。はい。
岩政 こんなに試合に出られるとは想像されていました?
橋岡 それをよく聞かれて、最初の頃、入る前に、(試合に)出ている自分と出ていない自分を2つ想像していて。出ていない時の自分を想像して、他の人より一生懸命練習して、同じ量の練習では追いつけないと思ったので、他の人よりいっぱい練習して追いつこうと思っていた自分がまだあるんですけど、それと試合に出て活躍している自分を2つ想像しました。
岩政 なるほど。それは、そう考える習慣があるんですか? つまり、どっちになっても自分がブレないようにということですよね。
橋岡 そうですね。
岩政 それって、意識してそう考えるようにしているんですか?
橋岡 意識して……ますね。常に、何年後の自分だったり、1年後の自分、2年後の自分、3年後、4年後って、どんどんイメージしながらやってはいます。
岩政 へえ~。それっていつ頃からですか?
橋岡 それはもう、プロに入る少し前ぐらいですね。ちょっと意識してやらないとダメだなと思って、やるようにしていますね。
そんな橋岡がサッカーを始めたきっかけは何だったのだろうか。
橋岡 小学校の頃に兄(橋岡和樹/明治大4年)がサッカーを始めていて、その影響で始めたんですけど。最初は一緒のことがやりたいなと思ってやっていたんですけど、だんだんトレセンとか選抜とかに入るようになっていって。兄もレッズのジュニアユースに入ってユースだったんですけど、その影響で僕もレッズに入りたいというのが強くなって。中学3年の時に兄は高校3年生でレッズユースだったんですけど、その時に大槻監督に、高校3年生のほうでやらせてもらって。親も想像していなかったと言っていたんですけど、中学3年生で(兄と)同じフィールド、一緒の舞台に立てていたんで、その時からずっと一緒にやっていて、兄にはいろいろ助けてもらいましたし、いろいろな刺激も与えながら。今もそうですし、昔からそうやって、兄を見ながら育ったというのもあります。
■プロ1年目で感じていること
岩政 1年目でチャンスをもらう選手はたくさんいますけど、出続けるのはなかなか難しいという面では、ここまで自分の良さも悪さも含めて、経験ができているのはすごく大きいと思うんですけど。試合をしながら、Jリーグっていうのは入る前は想像していた部分もあったと思うんですけど、実際にプレーに入ってからは、想像していたものと違いが結構あるのか、それともそんなに大きくは変わらなかったのかっていうのは、どう感じています?
橋岡 やっぱりプレーしてみたら、想像はホントに、「自分にできるのかな」とか、不安な部分がプロに入る前はありましたし、「自分は試合に出られないかもしれない」とか「このまま終わっていくんじゃないか」という不安はありましたけど、でもやっぱり、試合に出ていくにつれて、それが自信にもつながりましたし、試合をやってみて、自分もできなくはないというのは感じましたし。まだまだ足りない部分はたくさんありますけど、劣っている部分はたくさんありますけど、そういうところを補いながらしっかりやっていけば、いい結果は見えてくるんじゃないかっていうのは常に思っているので。
岩政 試合に出ると本当に感触で、自分の肌でできることとできないことを感じられるじゃないですか。その中で、Jリーグという舞台に行くと、ご自身で「あ、ここは比較的やれるな、自分の長所にしていけるな」と思う部分って今、どのように感じています?
橋岡 やっぱり守備の面だったり、1対1の面だったり、球際の面、そして空中戦だったりというのは、この何試合かを通して自信にもつながっていますし、やれるなっていう気持ちではありますね。
岩政 さっき興梠(慎三)選手も言ってましたよ。「守備は120点だ」って。「攻撃は0点だ」って言ってましたけど(笑)。
橋岡 そうです(苦笑)。攻撃がホントに。やっぱりそれはみんなからも言われていますし。守備の面でそうやって認めてもらっているのはうれしいですけど、興梠選手にも、柏木(陽介)選手にも、「攻撃をもう少し頑張ってくれ」というのは言われているんで、それは素直に自分もできていないなっていうのは分かっているんで、素直に受け止めて改善していかないと。この先、攻撃のできないサイドバックは絶対に消えていくと思うので、その面では自分は攻撃も守備もできるようになりたいと思っていますし、攻撃の部分を1日の練習からしっかりやっていって成長して、なおかつ自分の長所である守備の面でも、しっかり成長させていければなと思っています。
毎週金曜日21時から放送されている『スカサカ!ライブ』。次回は8月17日(金)21時からの放送で、アジア大会U-21日本代表の戦いについての激論などをお届けする予定。「今まさに聞く」は浦和レッズ「橋岡大樹篇」の後編が放送される予定となっている。
By サッカーキング編集部
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