『FIFA19』でガチンコバトルに臨んだG大阪の(左から)野田裕喜、倉田秋、アデミウソン、高宇洋 [写真]=CORACAO 齊藤友也
世界中で人気を博しているサッカーゲーム『FIFA』シリーズ。9月に発売されたばかりの最新作『FIFA19』で、ガンバ大阪の選手同士による対決が実現した。
『FIFA19』は引き続き、J1リーグのチーム・選手が実名で登場。世界の名だたるチームとの対戦や、お気に入りの選手を自分で作り上げるチームに組み込むことができる。また、シリーズ初となるファン待望のUEFAチャンピオンズリーグモードを搭載。あのアンセムを聞いての高揚感に浸りながら試合に臨むこともできるようになった。オリジナリティあふれるルールを自分で設定して試合を楽しむモードが追加された他、プレイ面でもより細かく選手を動かせるスキル、戦術が進化し、リアルな試合・ストーリーを体感できる。
勝負に挑んだのは、MF倉田秋、FWアデミウソン、MF高宇洋、DF野田裕喜の4選手。プレイ経験のある3人に対し、「プレイするのは初めてです。練習したい」という倉田の申し出もあり、まずは練習の時間が設けられた。
「これどうやってやるの?」(倉田)と、プレイ方法や操る選手の切り替え方などの操作方法を周りに聞きながら練習すること約10分。「オフサイド!」や「ヤバい!ヤバい!ヤバい!」といった声が飛び交い、練習とは思えないほどの盛り上がりを見せる中で、倉田は初の操作ながらもシュートやパスの仕方など徐々にコツをつかみ、楽しそうにゲームをプレイ。
そして迎えた勝負の時。倉田&野田、アデミウソン&高に分かれ、ガンバ大阪vsガンバ大阪というゲームならではの夢の対戦に臨む。使用選手、布陣を選べるため、「1トップにしよう」(倉田)と自身を1トップに、野田を3バックの中央に置いた3-4-3のフォーメーションにした倉田&野田チームに対し、2トップの一角にアデミウソン、ボランチに高を置く4-4-2を選択したアデミウソン&高チーム。「絶対に勝ちます!」(野田)、「野田ちゃんがすごくうまいと聞いたので、野田ちゃんに任せたいと思います」(倉田)、「もし僕が負けたら持っているゲームを売ります」(アデミウソン)、「秋くんには負けません」(高)と意気込み、前後半5分ずつの戦いへ。
自身そっくりのキャラクターの表情を見て「気合いが入っている!」(倉田)と声を弾ませ、「すごいリアル!」(野田)と見事に再現されたパナソニックスタジアム吹田の風景に笑顔を見せながら始まった一戦。経験者コンビのアデミウソン&高が主導権を握り、試合を優位に進めていく。その中で倉田&野田チームはゴールに迫る前半唯一のチャンスを作りだすも、守護神・東口の好セーブに遭い、得点を挙げることはできなかった。
0-0で迎えた後半、試合を動かしたのは“倉田”だった。小気味よくパスをつなぎ、ペナルティエリアに入ってきた高の操る倉田がゴールし、先制点を奪う。倉田&野田チームにとっては悔しい失点だが、自身のキャラクターが決めたとあって、「なんかうれしいわ(笑)」(倉田)と思わず喜んでしまう。ゴールはこれで終わらず、今度はアデミウソンが操るファン ウィジョからパスを受けた高が操るアデミウソンが追加点を奪取。これにはアデミウソンが、「ナイスパス、ウィジョ! アリガト」と笑顔を見せていた。
白熱の試合は、息の合ったプレイをみせたアデミウソン&高チームが2-0で勝利。倉田&野田チームは最後の部分の息が合わず残念な結果に終わったが、「ずっとやりたくなる!」(倉田)とすっかり『FIFA19』の虜に。これを受けて、今度はアデミウソン&野田、倉田&高とパートナーを変え、もう一戦が行われた。
その2戦目も最初にゲームを動かしたのは“倉田”。野田の操る倉田がループシュートを決め、先制点を挙げる。これには「さっきやってくれや!(笑)」(倉田)と恨み節。そんな野田とは対照的に、2戦目で倉田とコンビを組んだ高はナイスアシストをみせる。抜け出した倉田の操る遠藤に、“高の高”が絶妙なパス出し。最後は、「秋くんシュート!」(高)という声を受けた倉田が遠藤で同点弾を流し込み、追いついてみせた。
短時間のうちに初心者の倉田がメキメキと上達したこともあり、1戦目とは違ったほぼ互角の展開になったが、決勝点となった2点目を決めたのは野田のアデミウソン。これにより、「最後もパートナーに恵まれて、僕は今日は負けなし」というアデミウソンに対し、倉田は2試合を通して2敗という結果に終わった。「今日、秋くんは一人だけ1回も勝っていない」(高)と後輩にイジられたものの、「初めてやってもこれだけ楽しめるから、面白いですね」(倉田)と『FIFA19』を満喫した様子。ただ、「アデ(ミウソン)はうまかったです。秋くんと違って(笑)」と野田に言われてしまい、「見とけよ、めっちゃ練習してやる」(倉田)とさらなる上達とリベンジを誓っていた。
文=金子裕希