新たなパートナーを紹介する浦和の淵田敬三代表取締役(現・取締役社長付) [写真]=兼子愼一郎
ピッチ内外で敢行された精力的な「補強」
2月に開幕を迎える2019シーズンに向けて、浦和レッズは精力的な「補強」を敢行した。杉本健勇、鈴木大輔、山中亮輔ら日本代表選出経験を持つ実力者に加え、汰木康也や岩武克弥ら将来性豊かな若手選手。さらに浦和レッズユースからも石井僚、池髙暢希、大城蛍ら3選手を昇格させ、海外からはポルトガルで実績を残したブラジル人選手のエヴェルトンを獲得している。
居並ぶ名前を見ても、今冬の浦和の「補強」は大成功だったと言っていいだろう。しかし、成功したのはピッチを駆ける選手たちの補強だけではない。1月16日に行われた記者会見では、「堀川産業株式会社」と「株式会社島忠」が浦和の新たなユニフォームパートナーとなったことも発表された。
地元に根差した活動が実を結び、県内有力企業がトップパートナーに
堀川産業株式会社は創業より71年にわたり埼玉県を中心に関東1都6県を含む9都県でLPガス、都市ガス、石油製品、電力といったエネルギーの販売を行ってきた企業だ。同社が展開するエネルギーブランド『Enecle(エネクル)』のロゴが、浦和の新ユニフォームの鎖骨部分に掲出されることになる。
パートナーになったきっかけは「浦和レッズ ハートフルクラブ」の活動に感銘を受けただからだと言う。浦和OBを中心としたメンバーから成るハートフルクラブは、「こころ」を育むことをテーマに掲げ、年長児や小学生を対象にした「ハートフルスクール」、小学校や幼稚園、保育園を訪問してスポーツの楽しさを伝える「ハートフルクリニック」などを実施し、国内外でコミュニケーションの輪を広げている。堀川産業の堀川雅治社長は「子供たちが一生懸命プレーをし、相手を思いやって応援をする姿を見て、感激いたしました。そして、もっとレッズを応援したいと思うようになりました」と語る。地元に根差し、地道に築き上げてきた地域社会との絆が実を結ぶ形となった。
一方、株式会社島忠は今期で60周年を迎える、家具やホームセンター事業を中心に展開する企業だ。浦和の新ユニフォームの背中下に『Shimachu HOME’S』というロゴが掲出される。同社は「特別な日常を提供する」という理念を掲げており、浦和の「非日常空間を提供する」という理念に共感したことがパートナーとなるきっかけになったという。島忠の岡野恭明社長は「我々は本社をさいたま市に構え、事業を展開していく中で、地域のみなさまにしっかりと貢献したい、スポーツ振興に貢献したいという思いがあります。これからレッズさまとともに、レッズさまがさらに上のステージに上がっていけるように、背中からしっかりとバックアップをして、協力して突き進んでいきたいと思います」と語った。
2社はいずれも古くから埼玉県内に本社を置く有力企業だ。ここに2013年からトップパートナーである「ポラス(POLUS)」を併せて、今シーズンのリーグ戦用ユニフォームは県内企業3社のロゴが彩られることとなった。浦和は地元からの強力な後押し、追い風を得る形となる。ピッチ内外の「補強」によって、浦和は盤石の体制を整えた。
By サッカーキング編集部
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