ヴィッセル神戸は22日、セレッソ大阪とリーグ開幕戦を戦う。
「ワールドチャンピオンを経験した選手が3人もいるチームを率いるのは、そう簡単に実現できることではない」
昨季途中からヴィッセル神戸の指揮を執るファン・マヌエル・リージョ監督は、今年1月17日の「2019シーズン新加入選手&ユニフォーム発表会」でこう述べた。もちろんその3人とは、元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキ、元スペイン代表のアンドレス・イニエスタ、そして今季から神戸にやってきたダビド・ビジャのことだ。超豪華な前線のトライアングルは、間違いなくJ1屈指の破壊力を持っているだろう。だが、世界三大珍味のキャビア・トリュフ・フォアグラの調理法を間違えば、素材を台無しにする可能性があるのと同じく、リージョ監督が“最高級素材”をどう料理するかは今季の大きなテーマになりそうだ。
ここで少し、今オフをおさらいしてみる。J1ストーブリーグを最も賑わせたのは、神戸で間違いないだろう。ガンバ大阪から若手有望株のSB初瀬亮を獲得し、セレッソ大阪から元日本代表MF山口蛍を補強。さらに、昨季ACL王者の鹿島アントラーズからSB西大伍も引っこ抜いた。昨季終盤には浦和レッズに4失点、鹿島に5失点、川崎フロンターレに5失点と守備に不安が残っていただけに、この3人の加入は大きい。
だが、チームが抱えていた問題は守備だけはなく、得点力不足にもあった。FC岐阜から途中加入した古橋亨梧の1トップ起用で終盤はなんとか様になったが、彼は本来シャドータイプ。得点感覚に優れた“純”ストライカーの補強は急務だった。
そこで白羽の矢が立ったのが、2010年W杯得点王のビジャだ。バレンシアやバルセロナなどビッグクラブでキャリアを積み上げ、前所属のニューヨーク・シティでは在籍4シーズン全て2桁得点。天性の得点感覚が健在のままの神戸入りに、否が応でも周囲の期待は高まっている。
では、大型補強に成功した神戸が今季どのような戦い方をするのか、もう少し掘り下げてみたい。
今オフのUSAツアー、続く沖縄キャンプ、ホームタウン神戸での練習、そして各選手たちのコメントを参考にすると、おそらく基本フォーメーションは山口をアンカーに置いた4-3-3が有力だろう。ただし、戦術理解度に長けた“マルチロール”三原雅俊が「ポジションはあって無いようなもの。全員が相手陣内に入って押し込むイメージ」と話すように、ポジションは状況に合わせて流動的になる。
2月中旬の公開練習では、ロンド(鳥かご)から4対4+フリーマン1人&外2人、そこから10対10へと移行。少数のユニットでイメージを確認し、最終的にピッチ全体に広げるようなアプローチをしていた印象だ。もちろん、非公開練習の内容が分からないため一概には言えないが、リージョ監督が進めているのは、1〜10までデザインされたサッカーではなく、かなり自由度の高いスタイルだと見ていいだろう。
キーワードは三原が言うように「相手陣内に押し込む」こと。縦に長いのではなく、ピッチ半分をワイドに使うイメージだ。仮にボールをロストしても相手陣内で奪い返して攻撃に転じる。その繰り返しでポゼッション率を高めていく。南米のゆったりとパスを回すスタイルではなく、非常に攻撃的なポゼッションサッカーだと言える。
ポイントは、ビジャ、イニエスタ、ポドルスキの“BIG3”をいかにオフェンスに集中させられるか。 “最高級素材”を生かすためのヒントは、初瀬の言葉に隠されている。
「フアンマ(リージョ監督)に求められているのは、守備の時間をできるだけ少なくすること。そして、ルーカス(ポドルスキ)やアンドレス(イニエスタ)になるべく守備をさせず、彼らの攻撃のクオリティを上げることです」
極論を言えば、チームとしてBIG3の攻撃回数をどれだけ増やすことができるか。イニエスタの創造性、ポドルスキの展開力、ビジャの得点力といった個性をいかに引き出せるかに勝敗のカギがある。
リージョ監督は、前述の発表会で「私は指導者というもの自体を信じていない(笑)。信頼しているのは選手だけ」とジョーク交じりに語った。それを鵜呑みにするなら、彼が行っているのはBIG3の料理ではなく、BIG3が自ら料理できるキッチンを用意すること。シェフではなく、オーナーの立ち位置に近いのかもしれない。
文=白井邦彦
写真=J.LEAGUE、Getty Images
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