神戸の次期監督候補に挙げられているフリーの指導者たち [写真]=Getty Images
まさに青天の霹靂だった。ヴィッセル神戸は17日、フアン・マヌエル・リージョ監督との契約解除を発表。同時に新体制についても明らかにし、昨シーズン途中まで指揮していた吉田孝行氏が監督に復帰し指揮をとることとなった。
とはいえ、新たな外国人監督の招へいに動く可能性はゼロではないだろう。すでにSNSを中心として様々な候補者の名前が挙がっており、サッカーファンの間で盛り上がりを見せている。そこで今回は、現在フリーの指導者をピックアップ。神戸が“バルサ化”を掲げていることもあるため、バルセロナに縁のある8名を取り上げてみた。
写真=Getty Images
ミカエル・ラウドルップ
生年月日:1964年6月15日(54歳)
国籍:デンマーク
選手時代の1996年から1997年までヴィッセル神戸に在籍したクラブOBで、1989年から1994年まではバルセロナでもプレー。ちなみに、アンドレス・イニエスタが子供の頃に憧れていた選手でもある。指導者としては、過去にヘタフェ(2007-08)を率いてUEFAカップ準々決勝進出。スウォンジー(2012-14)では、チームをリーグ杯優勝に導いた。2014年からカタールに拠点を移すと、現在、日本代表MF中島翔哉が所属するアル・ドゥハイル(当時のクラブ名は「レフウィヤ」)を率いて、リーグとカップ戦の2冠を達成。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)での指揮経験もある。昨年夏以降はフリーとなっており、来日を果たしたとしても不思議ではない。
ジョゼ・モウリーニョ
生年月日:1963年1月26日(56歳)
国籍:ポルトガル
これまでポルトガルとイタリア、スペイン、イングランドで数多くのタイトルを獲得してきたモウリーニョ氏。2000年までは通訳やアシスタントコーチとしてバルセロナで働いていた。昨年12月にマンチェスター・Uの監督を退任したあと、現在はフリー。本人は来季(2018-19シーズン)の監督復帰を明言し、現在までにフランス行きやバイエルンの監督就任の噂が浮上している。どちらかと言えば堅守速攻のイメージが強く、まだまだ第一線を退くような人物ではないことを考えるとJリーグでの指揮は現実味が薄いが、将来的な日本行きならあるかもしれない。
アンドレ・ビラス・ボアス
生年月日:1977年10月17日(41歳)
国籍:ポルトガル
21歳で指導者の道に進むと、モウリーニョ氏の右腕としてポルトやチェルシーでリーグ制覇などを経験。独り立ちしてからも、ポルト就任1年目でリーグ優勝とヨーロッパリーグ制覇を成し遂げた。その後はチェルシー、トッテナム、ゼニト、上海上港などのクラブを歴任。2017年11月に上海上港の指揮官を退任して以降、現在まではフリーとなっている。上海上港の監督時代にはACLで浦和レッズとの対戦経験があり、Jリーグに対しては好印象を抱いている模様。13日付けのイギリス紙『デイリー・スター』が日本行きの可能性があることを報じるなど、今後の動向が注目される一人だ。
ティエリ・アンリ
生年月日:1977年8月17日(41歳)
国籍:フランス
フランス代表の歴代最多得点記録保持者で、2007年にアーセナルからバルセロナへ移籍。ジョゼップ・グアルディオラ監督のもとでプレーし、その影響を大きく受けたとされる。しかし、監督デビューとなったモナコでは振るわず、12試合の指揮でわずか2勝。今年1月に解任を言い渡され、初挑戦は約3カ月で幕を閉じた。まだ41歳と若く、指導者キャリアをスタートさせたばかりであるため、現時点での日本行きは想像しにくいが、可能性はゼロではないだろう。
フレン・ロペテギ
生年月日:1966年8月28日(52歳)
国籍:スペイン
昨夏行われたロシア・ワールドカップ開幕直前にスペイン代表監督の座を追われると、昨年10月にはレアル・マドリードの監督職も解かれたロペテギ氏。以降は表舞台から姿を消しているが、両チームで披露したポゼッションサッカーの質の高さは多方面で評価されていた。実はバルセロナOBで、1994年から1997年まで同クラブに在籍。“バルサ化”を目指す神戸との相性も悪くないはずだ。現在はメキシコ方面から監督就任を求める声がかかっているというが、魅力的なオファーが届きさえすれば日本(アジア)も転職先の候補となるかもしれない。
ローラン・ブラン
生年月日:1965年11月19日(53歳)
国籍:フランス
1998年のフランス・ワールドカップ優勝メンバーで、現役時代にはバルセロナのほか、マルセイユ、ミラン、マンチェスター・Uと欧州ビッグクラブを渡り歩いた。2010年から2年間はフランス代表を指揮。2013年からはパリ・サンジェルマンを率いて、2シーズン連続の国内3冠を達成した。チャンピオンズリーグではベスト8の壁を乗り越えることができなかったが、輝かしい実績を残している。2016年夏の退任以降はフリーの状態が続いており、なかなか“次の職場”を見つけられないでいるが、最近ではリヨンの次期監督就任の噂がある。
フアン・カルロス・ウンスエ
生年月日:1967年4月22日(51歳)
国籍:スペイン
現役時代はU-21スペイン代表歴を持つGKとして活躍し、バルセロナには1988年から1990年まで在籍。現監督のエルネスト・バルベルデ氏とは同僚だった。2014年に現スペイン代表監督のルイス・エンリケ氏がバルセロナの監督に就任すると、アシスタントコーチとして古巣に復帰。テクノロジーを駆使した分析能力に定評があり、セットプレーのトレーニングを一任されていた。L・エンリケ氏の退任に伴い、2017年からはセルタの監督に就任。しかし、わずか1シーズンでクラブと袂を分かち、現在はフリーとなっている。
フィリップ・コクー
生年月日:1970年10月29日(48歳)
国籍:オランダ
元オランダ代表MFで、現役時代にはバルセロナで公式戦300試合近くに出場。本職は中盤だが、GK以外のポジションならどこでもこなすオールラウンダーとして活躍した。2008年に現役引退後は、オランダ代表のアシスタントコーチを経て、古巣PSVの監督に就任。すると2018年に退任するまで3度のリーグ制覇を果たすなど、見事な手腕を発揮した。しかし、今季から監督を務めたフェネルバフチェでは就任4カ月で解任。現在はフリーとなっている。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia