[写真]=GAMBA OSAKA
「試合が2週間空いたし、ケガの時間もあったので、自分がどうあるべきかをしっかりと考えました。そこで気づいたのが、シュート時にどんどん足を振っていかないといけないということ。振れるところが自分の強みでもあるし、この1週間は一連の動作から確認しながらいい練習の積み重ねができました。『迷わず振る』ところはいい感じになってきたかなと。それが今日の2ゴールにつながったと思います」
11月を思わせる肌寒さとなった3日夜、J1残留争いに巻き込まれているガンバ大阪は敵地で湘南ベルマーレとの直接対決に臨んだ。ベテラン・遠藤保仁をアンカーに置く3-5-2の攻撃的布陣で挑んだ彼らは鋭い出足を見せ、開始10分に小野瀬康介が先制弾を叩き込む。その後、湘南の反撃を受ける形となったが、相手の息の根を止めたのが、27歳のアタッカー・宇佐美貴史だった。
最初の一撃は前半アディショナルタイムに繰り出された。遠藤とのワンツーからペナルティエリア手前でリターンを受けると、DFをかわして右足を一閃。豪快にネットを揺らし、チーム2点目をもたらした。さらに後半開始早々の50分にも、“左45度”から得意の形でドリブル突破を試み、左足を振り抜いてダメ押しとなる3点目をゲット。ガンバを9位浮上へと導き、J1残留にも大きく前進させたのだ。
7月20日の名古屋グランパス戦で古巣復帰した宇佐美にとって、1試合2得点は今季初。10代の頃から「怪物」と言われてきた男がようやく本領を発揮し始めたと言っていいだろう。
「(宮本恒靖)監督からは『点を取れるポイントにいてほしい』とずっと言われていました。でもチームがうまく動いていなくて、下がってチャンスメークに回ることも多く、なかなか前にポジションを取れなかった。自分の思い描いたシュートの弾道と速度がリンクしていないという問題もありました。ただ、(今季2点目となった10月4日の北海道コンサドーレ)札幌戦の得点場面で久々に『ドン』という強い当たりが出たので、僕の中ではきっかけになったかなと思いますね」
天性のゴール感覚を取り戻しつつある。宮本監督も「夏に戻ってきた頃に比べて体のバランスが取れてきたし、力強さも出てきた。点を取る動きは常にしていますけど、この2得点は自信になったと思う。残り4試合も期待したいですね」とコメント。看板ストライカーの覚醒はシーズン終盤を迎えたガンバの大きな力になりそうだ。
とはいえ、本人はそこまで数字にはこだわってはいないという。前線で多彩な攻撃のアイディアをもたらしながら、得点のバリエーションを増やしていくことを最優先に考えている。
「自分は9番タイプでもないですし、過度にゴールを求められるのもどうかと思う。むしろキックやドリブルなどいろんな選択肢をチームに落とし込みながら、最後の仕留めのところにしっかり入れるようにすることが大事。そこでいいポジショニングを取れれば、自分はしっかりチャンスを決めていける。その自信はあります」と冷静に自身を客観視している。この落ち着きは、2度のドイツ挑戦と失敗を経て手にしたものに他ならない。
「勝とうが負けようが、点を取ろうが取らなかろうが、ヒーローになろうが戦犯になろうが、メンタル的に右往左往することはない。個人的にそれが一番よくないと思うので。本当に目の前にあることをやり続けるだけだと思います」
彼はJリーグ復帰直後、自らに言い聞かせるようにそう語っていた。ドイツでさまざまなポジションや役割を与えられ、消化し切れず苦しんだ結果、そういった境地に達したのだろう。だからこそ、思うような結果を残せなかったこの4カ月間も決して一喜一憂することなく、自分のやるべきことに集中し続けてきた。地道な積み重ねがここへきてようやく形になって表れるようになってきたのだ。
残念ながら、今季のガンバはすでに無冠が決まっている。目の前にある目標は「J1残留確定」のみだ。今の宇佐美が担うべきは、その牽引役になること。そのうえで、来季の飛躍につながるような内容と結果を残すしかない。
「残留は最低限決めないといけないですし、ここから来季にどんどんつなげていくような試合を応援してくれる人たちに見せないといけない。来季への期待感を持ってシーズンを終えられるように、残り試合全てに勝つつもりでやっていきたいと思います」
湘南戦のような戦いができれば、ラスト4試合を全勝で終えることも不可能ではない。遠藤も「これだけのメンバーが揃っていてシーズン頭から下位に低迷したこと自体が問題だった。ガンバはもっと上に行けるチーム」と語気を強めていた。生え抜きの宇佐美も同じ思いを胸に抱いているはずだ。
名門の底力を今一度、示すべく、背番号33をつける攻撃のキーマンは、さらにピッチ上で躍動する必要がある。ここから数多くのゴールに絡み、異彩を放つ姿を、多くの人々の目に焼き付けてほしいものだ。
文=元川悦子
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By 元川悦子