優勝は最終戦へともつれこんだが、川崎F相手に4-1と勝利した横浜FMを率いるポステコグルー監督[写真]=兼子愼一郎
圧巻の出来だった。15年ぶりのリーグ制覇が懸かった一戦で、横浜F・マリノスはアウェイで4ゴールを決め、しっかりと勝利してみせた。「素晴らしいパフォーマンスを選手たちは繰り広げてくれた」と指揮官も誇らしげだった。
8分に始まったゴールショーは、49分、69分、89分と続いた。8分にティーラトンからのパスを受けたマテウスが左足でクロスを入れる。ファーから走り込んできた仲川輝人がしっかりと決めて先制。49分には中に絞っていた松原健が正確無比なラストパスで相手の背後を突くと、左から走り込んできたエリキがしっかりと沈めた。さらに69分、仲川輝人が右サイドをえぐって中央へ折り返すと、ニアに走り込んできたエリキがワンタッチゴールを決めた。さらに攻撃の手を緩めない横浜FMは89分にも、前線からの守備でボール奪取に成功したエリキが、遠藤渓太のゴールをお膳立てした。
試合後の記者会見でアンジェ ポステコグルー監督は、得点力の高い川崎フロンターレを相手に1失点に抑えた守備力について聞かれると、「DFだけではなく、前からしっかりと守備をする。チームとしてしっかり組織的に守備がちゃんとできていると思う」と評価。「ハードワークして相手を止めることがしっかりとできているし、エリキの得点もそうだが、前から相手センターバックにプレスに行ったことでボールを奪えてゴールできた。あれも守備です。決して自分たちはゴール前だけではなく、失点をしないわけではなく、全体を見て、前から考えて守備をしている」と語った。
2位のFC東京が浦和レッズと引き分けたため、今節での横浜FMのリーグ優勝は決まらなかった。しかしその結果、次節、ホームにFC東京を迎える直接対決が実現したが、指揮官は「特に変わりはなく、自分たちのサッカーをする」と言い切る。
「東京は決して弱いチームではない。自分たちのサッカーをすることが大事。簡単な相手ではないことは分かっているが、我々は単なるエンタテインメントではなく、結果として成功をもたらし続けているし、次の試合もそう考えている」
泣いても笑っても、次節で2019シーズンのリーグ王者が生まれる。横浜FMにとって、最高の舞台が整った。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト