[写真]=兼子愼一郎
「先制点の場面? マテ(ウス)が1人で突破してくれたので、逆サイドの自分があそこにいるのは決まり事。そこにいなきゃいけないのは分かっている。チームとしてやってきてることが報われてるのかなと思います。ただ、高校まで所属してた古巣(川崎フロンターレ)相手ってことで、いろんな思いもあって喜びは抑えましたね(苦笑)」
横浜F・マリノスは15年ぶりのJ1制覇に王手をかけていた。勝ち点差1で2位のFC東京が浦和レッズに敗れるという条件付きではあったが、勝利すれば優勝の可能性があった川崎戦は重圧のかかる大一番だった。だが、チーム最大の得点源の1人である仲川輝人は開始早々の8分、全く動じることなくゴール前へ侵入。マテウスのクロスを泥臭く体で押し込んだ。
この先制点が川崎に大きなダメージを与え、横浜はさらに引き離す。後半にはエリキが2点目を決めると、仲川のアシストからエリキが再び決めてリードは3点に。終了間際には遠藤渓太がチーム4点目を奪い、4-1で勝利。優勝こそ決まらなかったものの、2013年の最終節で優勝を逃した因縁の地・等々力で、直近Jリーグ2連覇中の王者相手に貫禄を見せつけた。7日に迎えるJ1最終節、FC東京との直接対決を、彼らは極めて優位な状況で迎えることになったのだ。
「本当に今、自分たちはこのスタイルに自信を持っている。J1連覇の川崎相手でもみんなが努力してハードワークして、それが結果につながっている。(アンジェ・ポステコグルー)監督もハードワークに関しては厳しく言ってるので、ブラジル人だからとか関係なく、みんなが意識高くやっているのが大きいですね。それに『1点取って守る』とかそういうのを監督は嫌っている。攻め倒していく志向になっているので、次も攻めて攻めまくって勝てばいいと思います」
仲川は強気の姿勢を前面に押し出した。J1得点ランキングトップの15ゴールという堂々たる結果はみなぎる自信に裏打ちされたものに他ならない。11月23日の松本山雅戦でドリブル突破から決勝弾を奪った際も「松本はDFの人数が多い分、誰が(守備に)行くのかとかハッキリしない部分があるから、自分が横にドリブルすることで迷いを生じさせた結果」と鋭い戦術眼とシュート技術を駆使したことを明かしていた。今の彼は「ゴールへの道筋が見えている状態」と言えるだろう。
タテ関係を形成する右サイドバックの松原健も「テルが早い時間帯で点を取ってくれることはチームにすごいプラスになっている。ゼロの状態から一気に裏にキュッと抜け出すことができる選手なので、僕が(ボールを出すのを)やめようかと思っても、すでに動き出している。自分がポンと蹴るだけで得点チャンスが生まれますね」と絶大な存在感に太鼓判を押していた。
「日産でファン、サポーターと喜び合いたい」
仲川は2015年に専修大学から横浜FMに入団。プロ入りから3年間は思うように結果を出せずに苦しんだ。J2の町田ゼルビアやアビスパ福岡へのレンタル移籍を余儀なくされた時期もあり、それでも目に見える結果は残せなかった。メンタル的にも前向きになれず、足踏み状態から抜け出す術を本人も模索し続けていたことだろう。そんな仲川が昨年のポステコグルー体制移行後は点取屋としての才能を一気に覚醒させた。一瞬で相手の裏を取れるスピードに磨きがかかり、ゴールとアシストをコンスタントに記録するアタッカーへと変貌と遂げたのだ。
今季は「背番号と同じ23ゴール」を目標にスタートした。現時点ではまだその領域には至っていないものの、15ゴール・10アシストという数字を残し、合計で“23超え”を達成。ともに2列目を形成するマルコス・ジュニオールと得点王を争っている。
「(前線アタッカー陣とは)お互いに刺激になってると思うし、認め合っていますね。(ボールを)預ければ何かをやってくれるという信頼感もあるし、すごくいい関係なんじゃないかと思います。そんな中、自分がチームを助けて、勝利に導くために結果を出すことはすごく大事。(得点・アシスト合計で)23を達成したからとかじゃなく、もっともっと上を目指しながらやっていきたいですね」
シーズンMVP獲得も噂される仲川には、FC東京との最終決戦でゴールを奪い、得点王を手にし、チームにタイトルをもたらすことが大いに期待される。
「4点差とか関係なく、自分たちのサッカーをして勝って、日産でファン、サポーターと喜び合いたい。ただそれだけです」
そう語気を強めた背番号23は、日産スタジアムでポステコグルー監督の攻撃サッカーを貫き、大輪の花を咲かせることができるのか。2019年J1最後の大一番は仲川輝人の一挙手一投足から目が離せない。
文=元川悦子
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By 元川悦子