開幕戦で藤春廣輝(ガンバ大阪)から厳しいチェックを受ける仲川 [写真]=©J.LEAGUE
7月4日のJ1再開まで1カ月を切った。2019年Jリーグ王者の横浜F・マリノスも1日から全体練習を再開。少しずつトレーニングの強度を高めている。
「自粛期間中にもハードな練習をしてましたし、ボールも多少は使いながらやってたんで、フィーリングも悪くない。リーグ再開まであと1カ月ありますし、チーム全体で質を高めていくことと、90分以上戦える体力を引き上げていくことが必要だと思います。ただ、一気に上げてしまうとケガをするので、ムリせず徐々に上げていければいいかなと。様子を見計らいながらやっていきたいです」と昨季MVP&得点王のエース・仲川輝人は力を込めていた。
4月4日から約2カ月間も全体練習から遠ざかるというのは、チームにとっても、彼自身にとっても異例中の異例と言っていい。最初は戸惑いや不安もあっただろうが、それだけの空白期間が生まれたのだから、むしろ前向きに考えるしかない。仲川は「この時間を有効活用して自分の弱さを克服したい」と新たな意欲を胸に秘め、左右のバランス強化に取り組んだという。
「フィジカルコーチとの測定で、利き手の右手で支えてる時は強いけど、逆の左手が弱いと分かったんです。どう体幹をブラすことなくやっていけるかが大事だと思って、長友(佑都=ガラタサライ)選手もやってる左足と右手を上げて維持する、その逆をやるという体幹トレーニングに取り組みました。チームのオンライントレーニングにプラスして1時間くらいはやりましたね」
こうしてフィジカル的なパワーアップを図ると同時に、サッカーの持つ意味を再確認することもできた。これまでは「週に1回、サッカーの試合があるのは当たり前」という環境だったが、それが2月23日を最後に失われてしまったのだから、日常のありがたさをしみじみと感じたに違いない。
「試合を見て、ストレス発散や気分転換できるのがサッカーのいいところ。スタジアムは異次元の空間だし、特別の雰囲気を持った場所というのも間違いないですね。Jが再開されれば、皆さんにまたそういう魅力を味わってもらえる。僕らもそうやって多くの人々を楽しませるようなアタッキングフットボールを見せないといけない」と背番号23は自身のやるべきことをより明確にしたようだ。
実際、仲川が攻撃陣を牽引しなければ、横浜FMのリーグ2連覇はあり得ない。3カ月半前の開幕・ガンバ大阪戦を振り返ってみても、これまで鋭い突破で数々のチャンスを演出してきた男が徹底マークされた結果、チームは痛い黒星を喫することになった。
「自分にマンマーク気味で来ることはこれからもあるだろうし、それをいかにはがすかというのがこれからの課題だと思います。ガンバ戦では全く何もできなかったというくらいだったので、もう1回切り替えて、目の前の壁を超えられるように努力していかなきゃいけないと思います」と公式戦休止期間に入ったばかりの3月上旬、彼は自らの課題を口にしていた。
ビッグプレーヤーになればなるほど厳しいマークを受けるのは、まさに自然の成り行きだ。本物のトップ選手はそのハードルを超え続けて高い領域へとたどり着く。尊敬する大先輩・中村俊輔(横浜FC)もそうやって42歳になろうという現在まで戦い続けてきた。仲川もこのまま足踏みしているわけにはいかないのだ。
「ガンバ戦を振り返ってみると、自分にマーク2枚が寄ってくる状況を見極めながら間でパスを通したり、ワンツーを使ったりすれば一気に2枚はがせてしまうこともあると思った。『味方を生かして自分も生きる』ということも今後は大事になりますね。ただ、ペナルティエリア内では個人で突破しなきゃいけない場面はどうしても出てくる。そこでシュートまで持って行く速さや形を確立させていくことも重要なテーマになってくると思います」
連携面を磨きつつ、個の打開力やフィニッシュの迫力を高めていけば、鬼に金棒だ。2019年終盤の切れ味鋭いドリブル突破やシュートを上回るような破壊力を再開後のJリーグで見せてくれれば、横浜FMは再びタイトルへと大きく近づくに違いない。
「サッカー選手にとってハードルはつきもの。困難に直面しないとエネルギーも出てこない。『この苦境を絶対に乗り越えてやるんだ』という力を出させてくれるのが高い壁なんだと僕は思います。それを励みにしながら頑張っていきます」
語気を強めた仲川はいつでも明るく前向きだ。彼ならば今回のコロナ禍で実戦から長期間離れたことも必ず大きな糧にできるはず。2019年MVP&得点王が真のスターになれるか否か。それは再開後の一挙手一投足にかかっているといっても過言ではないだろう。
文=元川悦子
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By 元川悦子