[写真]=兼子愼一郎、金田慎平
■柏レイソル 攻撃陣を牽引する仲間&神谷の新加入コンビに要注目
【プラス材料】
リーグ戦再開後3連敗という苦しいスタートを切ったが、第5節の湘南ベルマーレ戦で再開後初勝利を挙げ、水曜日には敵地で浦和レッズを4-0で撃破した。
中でも攻撃陣が調子を上げている。再開後は沈黙が続いていたFWオルンガは、湘南戦と浦和戦の2試合連続ゴールで復調の兆し。また、MF仲間隼斗とFW神谷優太の新加入コンビがこの2試合で躍動。仲間は2試合連続得点、神谷も2試合で1ゴール3アシストと新風を吹き込んでいる。さらに得点やアシストこそないものの、攻撃陣を操るMF江坂任の存在感も格別だ。
守備に関しては、浦和戦で今季初のクリーンシートを達成するなど、懸念された課題が徐々に改善されつつある。ケガから復帰し、好セーブを連発するGK中村航輔の存在も心強い。
【マイナス材料】
前節・浦和戦の前半はボールの失い方が悪く、何度もピンチを迎えた。前半の内容を修正して勝利に持ち込んだ点は評価できるが、中村のビッグセーブがなく、もし先に失点していたならば、スコアが逆になっていてもおかしくはなかった。オルンガという大きな武器を持つせいか、それが時に攻め急ぎの意識を生み、一発を狙うことでボールを失うケースが見受けられる。
戦列を離れていたMF三原雅俊は第5節の湘南戦で復帰したが、筋肉系の故障と伝えられているFWクリスティアーノは依然として欠場が続き、まだ復帰の目処が立たず。攻撃陣が好調をキープしているとはいえ、上位進出を狙うチームがもう一段ギアを上げるためにも、背番号9の早い復帰が待たれる。
文:鈴木潤
■ベガルタ仙台 攻守のアンバランスを解消して5試合ぶりの白星なるか
【プラス材料】
柏レイソルとは所属カテゴリーが違ったものの、昨季のJリーグYBCルヴァンカップで2度対戦。その時はベガルタ仙台の1勝1分だった。2018年もJ1で2回対戦して仙台が2連勝と、相性の良さは大きなプラス材料だ。
攻撃陣が好調なこともプラス材料。最近の2試合は連続して複数得点を挙げており、前節の川崎フロンターレ戦ではFW長沢駿とMF道渕諒平に今季初ゴールが生まれた。これまでに得点を記録したFWジャーメイン良やFWアレクサンドレ・ゲデスの動きも良く、今節も複数得点を期待したい。
連戦では先発メンバーがよく入れ替わるが、それでもチームの組織力が落ちないことは期待できる要素だ。前節は途中出場のMF中原彰吾が自慢のパスを披露。中3日での試合では、こうした選手の活躍がプラスとなる。
【マイナス材料】
最大の不安材料は、ここ4試合勝ちなしと結果が出ていないことによる自信の喪失だ。しかも、最近の2試合はホームで2点を先行しながら追いつかれたり、逆転されたりと、ダメージの大きい結末が続いている。厳しいアウェイゲームを前に、あまりにも大きな痛手だ。
攻撃が調子を上げている一方、こうしたリードを守れない守備の脆さがマイナス。DFシマオ・マテが負傷からまだ復帰できていないことに加え、ここ数試合は相手が攻勢に出た時に持ちこたえられない点が不安を残す。
また、攻撃陣が軒並みゴールを挙げる中、今年3月に戻ってきたFW西村拓真の不調が続いていることも気がかり。彼は2018年の柏とのアウェイゲームで得点した経験がある。復調に期待したい。
文:totoONE編集部