[写真]=兼子愼一郎、金田慎平
■北海道コンサドーレ札幌 エースの動向次第では連敗の可能性あり
【プラス材料】
FW鈴木武蔵が前節の清水エスパルス戦で復帰し、得点も挙げたことはプラス材料だ。今季ここまで出場したすべての試合で得点しているストライカーの無事な復帰はあまりにも大きなプラス材料と言えるだろう。
そして、前節は暑い静岡県でのアウェイゲームだったこともあり動きが重くなっていたが、今節は空調の利いた『札幌ドーム』での試合となるため、持ち前の運動量が生きることだろう。ここ数試合取り入れているマンマークをベースとした守備が着実に形になってきているので、ここで川崎フロンターレを封じて自信にしたい。
また、JFA・Jリーグ特別指定選手のFW小柏剛が12日のJリーグYBCルヴァンカップ・横浜FC戦でデビューし、好パフォーマンスを見せたことも好材料。この試合でもメンバー入りしそうな気配だ。
【マイナス材料】
チームは現在、リーグ戦2連敗中。ルヴァンカップで勝ち抜きを決めたとはいえ、内容的には不十分なドローゲームだったため、流れを変えたとは言いがたい。
今節はDF田中駿汰が出場停止、MF高嶺朋樹も負傷欠場の可能性が高く、メンバー構成が難しくなる可能性がある。前線についてもルヴァンカップの横浜FC戦でFWジェイ、FWドウグラス・オリベイラが不発に終わってしまっており、人数がいるものの層が厚くなっているとは言いきれない。敗れれば3連敗というシチュエーションで勢いのある川崎Fと対戦するということ自体が重圧になる可能性も。
また、鈴木にベルギーのクラブから獲得の打診が届いていることも判明。交渉が早期にまとまればこの川崎F戦を欠場する可能性もあるため、完全復帰した得点源が欠場となるとダメージは大きい。
文:totoONE編集部
■川崎フロンターレ 攻守に隙なし。展開次第ではバンディエラの復帰も
【プラス材料】
現在、リーグ戦8連勝中。首位を独走する状態が続いている。
その得点力に注目が集まっているが、リーグ戦では2試合連続無失点が続いている。特に前節の大分トリニータ戦は被シュートを前半の1本のみに抑える完封だった。主将のDF谷口彰悟も手応えを口にする。「後半に相手のシュートゼロは、なかなかできることではない。後ろもそうだし、チーム全体として、前から奪う。ボールを取ってまた攻める。それを90分とおしてできたということ」。
中2日の連戦ということもあり、メンバーの入れ替えは必須だろう。前からしっかりとプレッシャーをかけに行き、コンパクトな陣形を保ちながら、守備で相手をコントロールできるか。メンバーが入れ替わった中で、チームの戦い方を継続していきたいところだ。
【マイナス材料】
夏場の連戦により、出続けている主力選手たちが消耗しているのは気がかりな点だ。
ミッドウィークに行われたJリーグYBCルヴァンカップの名古屋グランパス戦では、チームとしてゲームの入り方に失敗し、2失点を喫するなど課題も露呈。名古屋戦は追いついての引き分けだったが、夏場の連戦で追いかける展開になるのはやはり避けたいところ。
中2日でのアウェイ連戦ということを考えると、ここでフレッシュな選手を起用してくる可能性は高いだろう。前節は右サイドバックにDFジオゴ・マテウスを初起用した。消耗が激しい中盤では、2年目のMF原田虹輝の抜擢やベテランMF中村憲剛の復帰の可能性もゼロではないだろう。いずれにせよ、文字どおりの総力戦になるのは間違いなさそうだ。
文:いしかわごう