[写真]=金田慎平
■横浜FC 連勝記録の更新は守備の出来次第か。負傷者の増加も気がかり
【プラス材料】
前節・清水エスパルス戦に勝利したことでチームは3連勝を達成。暫定ではあるが、10位・鹿島アントラーズと勝ち点1差の12位につけ、今季の目標「TOP10入り」に向けてようやくスタートラインに立った。また、この勝利で13年前にJ1を戦った2007シーズンに挙げた勝利数に並んだ。
この3連勝を振り返ると、3試合で8得点と連敗中の得点力不足が嘘のようにゴールを奪えるようになった。その内訳を見ても、2トップやサイドハーフといった決めるべき選手たちにゴールが生まれたのは明るい材料で、トライしてきたことが結果に結びつきつつある。
清水戦では4バック移行後、初めてMF佐藤謙介とMF手塚康平がダブルボランチを組んだ。パサータイプの2人を並べたことでポゼッション率は高まり、ボールの循環も効率的だった。今節もこの組み合わせでいくなら、セレッソ大阪に対してもボールの握り合いで上回ることが期待できそうである。
【マイナス材料】
守備陣を中心にチーム全体が踏ん張り今季初の無失点を飾った第11節・鹿島戦から一転、前節・清水戦は勝利したものの2失点を喫し、連続での完封とはならなかった。リーグ全体を見ても失点数はワースト2位タイであり、やはり守備の改善は必要である。
その守備陣にケガ人が目立ち始めている。清水戦は前半のみでセンターバックのDFカルフィン・ヨン・ア・ピンが退き、後半途中には左サイドバックのMF武田英二郎と右サイドバックのDFマギーニョが立て続けに負傷交代。ケガの状態は分かっていないが、今節を欠場するようなことになると、大きなダメージを受けることになる。
C大阪とはJ1では初の顔合わせとなるが、J2でこれまでに14回戦って2勝6分6敗と大きく負け越している。堅守とタレント豊富な攻撃陣が組み合わさった相手ではあるが、粘り強く戦ってJ1初対決を勝利で飾りたい。
文:totoONE編集部
■セレッソ大阪 相性の良さや選手層の厚さは上。敵地で18年ぶりの勝利なるか
【プラス材料】
5日のJリーグYBCルヴァンカップ第2節・浦和レッズ戦で負傷して以降、戦列を離れていたDF木本恭生が前節・ベガルタ仙台戦で復帰した。出場時間はほんのわずかだったが、ディフェンスの要である背番号3の帰還はチームに好影響をもたらすだろう。木本の離脱期間中に代役を務めたDF瀬古歩夢とのポジション争いにも注目したい。
ここ数試合は前線の選手を中心に途中交代を多くしているため、タイムシェアがうまくできている。選手同士の競争意識がより高まるうえ、疲労の蓄積が少なくなるためチームにはプラスとなる。
横浜FCとの通算対戦成績は6勝6分2敗と、大きく勝ち越している。すべてJ2時代のものではあるが、これまでに行われたアウェイゲーム8試合は3勝5分と負けがない。その相性の良さを生かして、J1での初対決を勝利で飾りたいところだ。
【マイナス材料】
リーグ戦で2試合続けて前半のうちに失点を喫している(第11節・川崎戦は21分と42分に失点、前節・仙台戦は前半アディショナルタイムに失点)。昨季のリーグ戦で喫した失点「25」のうち、前半で失点したのはわずか「4」。2試合連続で前半終了間際に失点しているため、しっかりとした形で前半を締めくくりたい。
プラス材料の部分で触れたように、横浜FCとのアウェイゲームに負けたことがないのは事実。今回の会場『ニッパツ三ツ沢球技場』での対戦に限定しても、2勝4分と無敗なのは変わらない。ただ、同会場で勝利したのは2002年が最後。その後は2008年、2009年、2015年、2016年と4回試合が行われているが、いずれも引き分けに終わっている。今節はクラブ初の3連勝を達成するなど波に乗るチームを相手にするため、何が起こっても不思議ではないだろう。
文:totoONE編集部