[写真]=清原茂樹、金田慎平
■浦和レッズ 個人能力の高さと選手層の厚さを勝ちにつなげられるか
【プラス材料】
リーグ戦が2巡目に入った。横浜FCは前回対戦で2-0と、今季の中で数少ない複数点差での勝利を収めた相手だ。そのゲームでは中盤でMF柏木陽介がリズムを作る好プレーで光ったが、5連戦の渦中で前節の清水エスパルス戦を欠場しているだけに、ここでスタメン起用の可能性は十分にあるだろう。
横浜FCとの比較で浦和レッズが勝っていると評価できるのは、個人能力のところで大きな差が生まれない選手層の厚さにあると言えそうだ。多くのポジションで3~4人が2つの枠をローテーションしていく起用がされている。
前回対戦では相手のボール運びを研究した守備を組み立てて機能させた面があった。今回の対戦でも、試合前にその部分を整理することで攻撃につなげていきたい。
【マイナス材料】
ここまで、まさに「勝ったり負けたり」の9勝3分6敗で成績の安定感はない。同じ18試合を消化した時点での勝ち点は相手を「13」も上回っているが、得点数は3点多く、失点数は5点少ないのみ。内容面に大きな差はないことが見て取れる。
特にクロスからの攻撃に対する脆弱性を開幕から常に見せ続けているだけに、対戦相手がそこを徹底的に突いてきた場合には不安が大きく残る。連戦の渦中で修正の時間も取れないだけに、大きな懸念材料として横たわる。
また、前線から積極的にプレスをかけられた時にボール保持を安定させられないのも弱点として浮かび上がっている。つまり、対戦相手の出方次第で状況が大きく変化してしまうという点で、チームは受動的。試合が始まってみるまで安心感は全くない。
文:totoONE編集部
■横浜FC 前回対戦のリベンジ&連敗脱出へ。守備の出来がカギを握る
【プラス材料】
前節・川崎フロンターレ戦は53歳のFW三浦知良、42歳のMF中村俊輔、39歳のMF松井大輔が今季初の揃い踏みでチームに好影響をもたらした。打ち合いの末、2-3で敗れたものの内容としては好材料が多く、最後の最後まで首位チームを追い詰めたことには自信を持っていいだろう。
その川崎F戦ではプロ10年目で今季初めてJ1でプレーするMF佐藤謙介にJ1初ゴールが生まれた。苦節10年のバンディエラの活躍はこれからのチームにとって不可欠であり、今後のさらなる飛躍が求められる。
この9月の連戦では多くの選手を使い、戦力としての目途が立った選手も多い。ケガから復帰したDF田代真一や与えられたチャンスで結果を残したFW瀬沼優司、MF齋藤功佑、MF安永玲央といった存在は後半戦のキーマンとなりそうだ。
【マイナス材料】
この1週間は中2日でのアウェイ3連戦という超過密日程。前節・川崎F戦と今節・浦和戦は同じ関東圏のチームなので移動の負担はそこまで大きくないが、それでもコンディション調整は難しいはず。ケガや疲労の程度の見極めも大切だが、3連戦のラストを勝利で飾るべくベストメンバーを組みたい。
内容が良いことに目が行きがちだが、現実は2連敗中と勝ち点を伸ばせていない状態である。この試合に負けると今季3度目の3連敗ということで、それだけは避けたいところ。今季の目標である「トップ10入り」に向けて勝ち点を積み上げていかないといけない。
浦和との前回対戦は0-2の完敗。安い失点が目立っただけに、そこからの改善が求められる。当時と最終ラインのメンバーが入れ替わっているが、気を引き締めて臨みたい。
文:totoONE編集部