[写真]=J.LEAGUE、兼子愼一郎
■ガンバ大阪 システム変更を機に復調。ホームで4年ぶりの白星奪取へ
【プラス材料】
前節・サンフレッチェ広島戦に勝利し、今季2度目の3連勝を飾った。第17節・北海道コンサドーレ札幌戦から敷いている4バックが機能を見せ始めたこと、攻撃に勢いが出始めていることが結果につながっている印象だ。
広島戦で第18節・名古屋グランパス戦の後半のような枚数をかけた攻撃ができたのかと言えばそうではなかったが、不用意なミスから相手にシュートシーンを作られたり、失点をすることがなくなり、気持ち的にも耐えきれているようだ。またディフェンスラインを預かる選手が4人とも、もともと長らく4バックでプレーしてきた選手ばかりということも連係のスムーズさを生んでいる。あとは攻撃でいかに加速できるか。
今節から10月に突入して気候的にも過ごしやすい毎日が続いていることもあり、多くの選手がコンディションの良さを口にしている。このまま上位に食らいつきたい。
【マイナス材料】
リーグ戦における鹿島アントラーズ戦は、2016年7月以来勝てていない。内田篤人氏のラストマッチとなった前半戦の対戦でもあと一歩のところで同点に追いつかれ、引き分けに終わった。その一戦を含めて4試合連続ドローに終わっている。これを負けていないと見るか、勝っていないと見るか。2018年のホームゲームは唯一追いついて試合を終えたが、それ以外の3つは追いつかれて試合を終えた。90分をとおした戦い方、試合の締めくくり方は見直す必要があるだろう。
9月に入り、先発を預かるボランチのMF井手口陽介、MF山本悠樹の疲労が気になる。ハードワーカーの井手口は経験値も高く心配していないが、山本は大卒ルーキーだ。この先、よりプレッシャーの懸かる終盤戦に向かうと考えても、MF矢島慎也やMF遠藤保仁らをいかに起用していくかもカギになりそう。
文:totoONE編集部
■鹿島アントラーズ 連勝ストップのショックが尾を引かなければいいが
【プラス材料】
前節の大分トリニータ戦に0-2で敗れ、連勝が「7」でストップした。連勝は雨と同じで、いつかは止まるものだ。今節のガンバ大阪戦に気持ちを切り替えて臨めるかどうかがカギになる。
大分戦は、守備の部分ではそれほど悲観することはなかった。ボール奪取からチャンスメイクをする戦術は健在だった。無得点に終わった理由は、負傷で欠場したMF土居聖真ら数人の入れ替えによって、ワンタッチパス、ディフェンスライン裏への飛び出しを有効に使えなかったこと。明確だ。
試合間隔が1週間空いたこともあり、コンディションを回復させるとともに、連係面で入念な確認を行い、連係向上に努めてきた。チームとして目指す戦術はできており、連勝がストップしたことを引きずらなければ、敵地でも主導権を握るサッカーを展開できる。
【マイナス材料】
アントニオ・カルロス・ザーゴ監督が「1敗したところで、お互いの信頼関係を失う必要はない。今までやってきたことをこれからも継続することが大事になる」と話すように、7連勝が止まったことによる影響が最も懸念される。
鹿島アントラーズの歴史をひも解いても、長い連勝の後、勝てない試合が続くことがあった。いわゆる反動である。これを防ぐためには、負けたことを額面以上に受け止めないこと。連勝が7試合も続くことは滅多になく、鹿島が前回7連勝を記録したのはリーグ三連覇を達成した11年前。そうそう起きないことをやってのけたサッカーには自信を持っていいはずだ。
アウェイでのG大阪戦。ひと筋縄ではいかない相手であることは間違いないが、この試合は自分たちの心との戦いでもある。
文:totoONE編集部