[写真]=J.LEAGUE、金田慎平
■鹿島アントラーズ 前回対戦の雪辱を果たし、流れを変えることができるか
【プラス材料】
前節のガンバ大阪戦に0-2で敗れ、2連敗となった。ただ、試合内容に目を移せばそこまで悲観する必要はない。微妙な判定からPKで失点するまでは相手陣内でプレーする時間帯が長く、実践しているサッカーは勝つ可能性を高めるものだった。決定機を迎えたFWエヴェラウド、MFファン・アラーノが決めれていれば展開は違っただろう。
MF土居聖真が復帰したこともプラス材料。DFとDFの間、ボランチとディフェンスラインの間でパスを受けられ、引き出せる選手の復帰は、アントニオ・カルロス・ザーゴ監督のサッカーを実行するうえで非常に心強い存在になるに違いない。
若手のGK沖悠哉の安定したセービングと正確なキックも、すでにチームに欠かせないものとなり、チームからも信頼を得ている。安定した守備からホームで勝ち点3を手にしたい。
【マイナス材料】
7連勝の後の2連敗で、チームの雰囲気はいいとは言えない。ザーゴ監督が「チャンスを決められないと、その代償を払うことになる」と話したように、G大阪戦ではチームトップスコアラーのエヴェラウド、J・アラーノが決定機でブレーキとなった。
サッカーにおいて、内容は悪くないものの結果が伴わないという状態が一番危険。敗因を見過ごしがちになるからだ。結果が伴わなければ、築き上げてきた自信と信頼も失われることがある。
また、若手を中心とした勢いがあるチーム、アグレッシブに守備にくるチームに対して、苦戦するケースがあり、今回の横浜FC戦はそのどちらにも合致する苦手な相手。悪い流れを断ち切ることができるだろうか。
文:totoONE編集部
■横浜FC 主導権を握って前回対戦の再現なるか。守備の出来がカギを握る
【プラス材料】
前節・柏レイソル戦は0-3とスコアを見れば完敗を喫したように見えるが、試合内容では多くの時間で相手を上回っていた。MF佐藤謙介とMF安永玲央のダブルボランチを中心にボールを動かしながら、バイタルエリアではMFレアンドロ・ドミンゲスが高い技術を発揮。得点こそ生まれなかったが、攻撃の形を作れていたことは好材料である。
今節の相手・鹿島アントラーズには8月の前回対戦で勝利している。ポゼッションの質や精度で優位に立ち、主導権を握ってゲームを運ぶことができていた。鹿島はその後7連勝を飾るなど調子を上げていた時期もあったが、そこに臆することなく、前回対戦の良いイメージを持ったまま戦いたい。
その鹿島を古巣に持つのはDF伊野波雅彦。横浜FCに加入後、初めて『県立カシマサッカースタジアム』に乗り込むこととなり、意気込みが強いことは想像できる。
【マイナス材料】
前節・柏戦の試合内容が良かったことは認めるが、3失点していることは紛れもない事実である。決して守備組織が崩壊しているわけでもなく、大きく崩されるシーンが続いているわけではないのに、失点が減らないのは気がかり。20試合で40失点という数字は、1試合で2失点しているということ。勝ち点3を奪うために失点を減らしたい。
柏戦は試合開始早々と押し込んでいた時間帯の一瞬の隙を突かれ、FWオルンガに2ゴールを許した。得点ランキングを独走するケニア代表ストライカーを褒めるべき部分もあるが、J1のクラブには強烈な外国人FWがゴロゴロいる。鹿島にもFWエヴェラウドという強力なストライカーがいるだけに、一層の注意が必要だ。
リーグ戦再開後、毎月のように連敗を喫している横浜FC。その悪しきジンクスを払拭するためにも、まずは負けないことが大事になる。
文:totoONE編集部