[写真]=J.LEAGUE、三浦彩乃
■ガンバ大阪 獅子奮迅の活躍を見せる井手口が離脱。“層の厚さ”でカバーできるか
【プラス材料】
MF井手口陽介の欠場を受け、急遽J1デビューとなったMF奥野耕平がボランチの一角を預かった水曜日の第32節・ヴィッセル神戸戦は1-0で勝利。これで12試合負けなし。そのうち、引き分けはわずか2つと考えても、この強さは決してフロックではないだろう。
特に目を引くのが守備の安定感。12試合のうち5試合で完封、それ以外の7試合もすべて1失点にとどめている。キャプテンのDF三浦弦太やDF昌子源ら日本代表クラスの選手がケガで離脱しても、DFキム・ヨングォンとDF菅沼駿哉が遜色ないレベルのパフォーマンスを示しているのも大きい。
それはボランチにも言えること。誰かがケガをしてもチャンスをつかんだ選手が確実に結果に貢献するという“層の厚さ”が今の強さにつながっている。あとはキレを取り戻しつつあるFW宇佐美貴史が爆発すれば、もはや無双状態か。
【マイナス材料】
今や代えの効かない存在となった井手口の離脱が気になる。宮本恒靖監督は神戸戦後「一昨日の練習でちょっと問題が出た」と話すにとどめており、状況は分からないが、長期離脱となれば大打撃だ。ここ2試合は守備での絶大な貢献はもちろん、2試合続けて得点を決めるなど攻撃でも存在感を示していただけに尚更だ。
また、前節は昌子が控えメンバーに復帰した一方、11月3日の第26節・セレッソ大阪戦で戦列復帰した三浦が不在だったのも気になる。約1カ月半ぶりの戦列復帰が途中出場と、センターバックとしては難しい状況での出場となったが、随所に三浦らしいパフォーマンスが光っただけにリバウンドなどが理由でなければいいが……。
J1でのベガルタ仙台戦のホームゲームは5勝5分1敗と相性が良い。継続できるか。
文:totoONE編集部
■ベガルタ仙台 未勝利記録に終止符を。鬼門の敵地で17年前の再現を目指す
【プラス材料】
直前の公式戦である8日の第11節・サガン鳥栖戦が散々な結果だったため、プラス材料を見つけるのは困難だ。強いて挙げれば、日程面か。相手のガンバ大阪が11日の試合から中2日で今節を迎えるのに対し、ベガルタ仙台は一週間近い準備期間を得られている。今季はなかなか日程面の優位性を生かせていないが、今度こそ生かしたいところだ。
また、仙台にはFW長沢駿、FW赤﨑秀平、MF中原彰吾、DF金正也といった元G大阪の選手が在籍。彼らの古巣戦に対するモチベーションにも期待したい。
また、気休め程度かもしれないが、過去にひとつプラス材料がある。仙台は2003年にクラブワーストの19試合連続勝ちなしという記録があるが、これを止めた時の対戦相手がG大阪だった。今季の連続勝利なしの試合数を「17」で止められるか。
【マイナス材料】
8日の鳥栖戦の試合結果と内容がともに今季ワーストとも言えるものだったことが、最大のマイナス材料だ。これで17試合連続勝利なしとなり、クラブワースト記録まであと2試合というところまで来た。来季を見据えるにしても、試合内容でも先につながるものが見えてこないこともマイナス材料として重くのしかかっている。
不振の原因である負傷者が相変わらず多いことも不安材料だ。鳥栖戦ではFWアレクサンドレ・ゲデスとMF関口訓充が痛んでの途中交代を余儀なくされており、彼らがもし重傷で長期離脱する場合はさらに戦力が落ちることになる。
そして、今回の試合会場の『パナソニック スタジアム 吹田』での勝利がこれまで一度もないことも不安に拍車をかける。
文:totoONE編集部