[写真]=清原茂樹
■ヴィッセル神戸 今後に向けた課題が山積み。白星でチームの雰囲気を一新したい
【プラス材料】
水曜日の第32節・ガンバ大阪戦に0-1で敗れたが、中2日の過密日程や先発9人の入れ替えを考えれば、まずまずの結果。それを踏まえ、今節のプラス材料は主に2つ。
1つ目は、FW古橋亨梧の復帰。10月最後の第30節・ベガルタ仙台戦後、2試合続けてベンチ外でケガの具合が心配されていたエースだが、G大阪戦は60分から途中出場。スピードを生かした仕掛けで何度かチャンスを作るなど存在感も示した。今節からのホーム2連戦でACLに弾みをつけたいチームにとって、古橋の復帰は最大のプラス材料と言ってもいい。
2つ目は、5試合連続複数失点だった守備の課題が少し克服できている点。G大阪戦は最少失点にとどめた。センターバックのDF大﨑玲央のアンカー起用も機能し、守備のオプションが増えた印象だ。
【マイナス材料】
マイナス材料は3つ。1つ目は、水曜日の第32節・G大阪戦に敗れて3連敗を喫した点。今季初出場のMF中坂勇哉を始め先発9人を入れ替えた中で、三浦淳寛監督は「底上げはできた」と語った。だが、25日再開予定のACLまで残り3試合しかなく、チームに勢いをつける意味では連敗を止めておきたかったところだ。
2つ目は、外国籍選手が3人しか登録できないACLを見据えると、登録外が予想されるMFセルジ・サンペールやDFダンクレーの起用に悩む点。ベルギー代表招集問題で揺れるDFトーマス・フェルマーレンも含め、今節は外国籍選手をどう起用するかが難しい。
3つ目は、オフェンス型のチームながら、直近の3試合で2得点しか奪えていない点。G大阪戦は60分からMFアンドレス・イニエスタを投入して試合の主導権を握ったが、最終的にはノーゴール。決定力に課題を残している。
文:totoONE編集部
■湘南ベルマーレ ダービーマッチ連勝の勢いを継続できれば今季初の3連勝も
【プラス材料】
水曜日に行われた第26節・横浜F・マリノス戦に1-0で勝利。懸案事項だったセットプレーで先制点を挙げると、相手の攻撃に対してはポゼッションを譲りながらも堅くブロックを構えて守り抜いた。これで5試合負けなし、第25節・横浜FC戦に続く2試合連続のクリーンシートで今季初の連勝を飾った。
守備のテイストは変化しているが、いずれにせよチームとしての共通意識は深まり、安定感も攻守において増している印象だ。何より、粘り強く結果につなげる戦いは、選手たちの頑張りと勝利への渇望の表れと言えるだろう。
今節対戦するヴィッセル神戸との過去の対戦成績は悪くない。通算対戦成績は10勝8分8敗で、相手のホームでも5勝4分3敗。いずれも僅差ながら湘南ベルマーレがリードしている。
【マイナス材料】
ここ5試合を3勝2分と着実に結果を出している一方で、依然として気にかかるのがシュート数の少なさだ。水曜日の第26節・横浜FM戦で記録したシュート数6本は、相手が放った12本の半分である。もちろん、限られたチャンスをモノにしているという意味では精度を含めてポジティブであり、実際に結果ももたらされているが、得点の可能性をより高めるためにもゴール前の勝負やフィニッシュの機会をさらに求めたい。
2度の6連敗を経て、戦いの安定感は増してきたが、メンバーが固定化されてきた中では個々のコンディションが気になるところ。9月5日に行われた神戸との前回対戦は、後半に先制しながらすぐに同点に追いつかれ、1-1で引き分けている。今節は果たしてどうか。
文:隈元大吾