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【鹿島vs浦和プレビュー】目標達成へ勝ち点を落とせない鹿島…浦和はライバル相手にダブル達成なるか

2020.11.28

[写真]=金田慎平、兼子愼一郎

鹿島アントラーズ ライバル撃破でACL出場権への望みをつなげられるか

【プラス材料】
 ホームで戦った前節の柏レイソル戦は1-4で大敗を喫してしまった。いつもの鹿島アントラーズらしいサッカーを展開することができず、浦和レッズ戦へ向けての上積み要素は少ない。

 ただ、残り3試合も本拠地『県立カシマサッカースタジアム』で試合に臨める点は大きい。アウェイゲームともなれば、移動があるために前日練習やミーティングも慌ただしくなることは否めない。ホームゲームのほうが修正するための時間が比較的確保しやすいと言える。

 また、ライバル意識が強い浦和戦は、スタジアムが独特な緊張感に包まれることが多い。自然と気合が乗るという選手もおり、前後の勝敗に関係なく、戦える状況が整う。天皇杯の出場権を獲得できる2位・ガンバ大阪との勝ち点差は「6」。全試合必勝態勢で臨むことになる。

【マイナス材料】
 前節の柏戦の大敗のショックは、ただの1敗ではない。目指してきた2位以内という目標達成を難しくしただけでなく、来季のACL出場権が与えられる3位以内の確保も微妙な状況となった。

 懸念されるのは、目標が遠のいたことでのモチベーションへの影響だ。その状況下でも勝利を重ねてきたから、鹿島が“常勝軍団”と呼ばれるようになったが、チームの3分の1のメンバーが入れ替わった今季もそれを実践できるかどうか。どの順位にいてもライバル意識から激しい試合になることが多い浦和戦だからこそ、メンタルのコンディションが大きく影響する。

 試合開始のホイッスルを聞く前から、戦う状態に持っていくことが肝要だ。

文:totoONE編集部

浦和レッズ 指揮官の退任発表が裏目に出なければいいが

【プラス材料】
 この対戦に向けたプラス材料は、秋以降の試合を見れば4バック同士の対戦には安定感があること。マッチアップがはっきりしやすい展開には強みを見せる傾向があるため、少なくとも大崩れする心配はなさそうだ。

 FW興梠慎三は9年連続でのリーグ戦二桁ゴール達成にあと1ゴールまで迫っている。この古巣対決で決めることが望ましい。

 この試合を前に、大槻毅監督が契約満了により今季限りで退任することが発表された。今季の目標とされた来季のACL出場権獲得も難しくなったが、逆にメンバー選考などを含めて思いきったことのできるタイミングでもある。それが良い方向に出ることもあるのは、サッカー界では珍しくない。それがこの試合で訪れても不思議はないだろう。

【マイナス材料】
 大槻監督の退任発表は、急激な求心力の低下やチームに対する献身性の低下を招く可能性もある。一般論としてシーズン中に監督人事が発表されることのリスクがこうした面であり、浦和レッズがそれに陥らないという保証はどこにもない。

 また、来季の契約が不透明になっている選手たちも少なからずいる。そのため、チームとしての一体感を維持できるかどうか、誰が中心になれるのかが不安要素だ。

 22日の第28節・ガンバ大阪戦を見れば、同じシステムのチームを相手に良い試合をしながらチームの質の部分で力負けをした面がある。今季ここまで浦和より高い順位にいる鹿島アントラーズに対しても、シンプルに相手が強いということが勝敗への根本的な不安要素として存在する。

文:totoONE編集部

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