[写真]=金田慎平、兼子愼一郎
■セレッソ大阪 今季2度目の4連勝へ。上り調子のエースは期待に応えられるか
【プラス材料】
シーズン終盤にきて3連勝を達成。一時期は黒星が先行し、なかなか勝ち点を挙げられなかったが、この時期の3連勝は非常に大きい。2位のガンバ大阪との勝ち点差は4ポイントあるが、セレッソ大阪はG大阪よりも1試合消化が少ない。残り3試合すべてに勝利し、天皇杯出場権を獲得したいところ。
前節の北海道コンサドーレ札幌戦では3バックを採用。相手の攻撃をうまくいなし、失点を最小限にとどめた(3-1で勝利)。相手のフォーメーションに応じて可変するシステムは、残り3試合で勝利するためのポイントになりそうだ。
第30節の横浜FC戦まで9試合不発だったFWブルーノ・メンデスが、ここ2試合で3得点と調子を上げている。ここまでチームトップの9得点を挙げており、残り試合で背番号20がどれだけ活躍できるかが白星獲得へのカギとなるだろう。
【マイナス材料】
柏レイソルとのリーグ戦の対戦成績は14勝6分15敗で、相手にやや分がある。カップ戦を含めた公式戦の対戦成績も15勝6分18敗で柏の後塵を拝しており、この試合に勝利して差を詰められるか。
8月に行われたリーグ戦はアウェイで3-1の完勝を収めたが、9月のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝はホームで0-3の完敗を喫している。そのゲームではMF江坂任やFW呉屋大翔らが繰り出すスピードのあるカウンターに対応できなかった。今節も相手のカウンター攻撃には最大限の注意を払いたい。
文:totoONE編集部
■柏レイソル 逆転でのACL出場権獲得は幻に。モチベーションの低下が気がかり
【プラス材料】
延期されていた第27節の大分トリニータ戦が9日に行われた。6連戦の真っ只中にあるため、大分戦はFWオルンガ、MF江坂任、DF山下達也、DF北爪健吾に替えて、FW呉屋大翔、MF仲間隼斗、DF鎌田次郎、DF高橋峻希らここ数試合ベンチスタートが続いた選手がスタメン起用された。
結果は1-1のドローに終わったものの、来年1月4日のJリーグYBCルヴァンカップ決勝に向けてチーム全体の状態を上げるという狙いがあるとおり、選手を入れ替えた中でも戦術的に良い試合ができたことは大きな収穫だ。呉屋は久々の得点も決めている。
しかも、これまで試合に出続けて疲労が心配されたオルンガや江坂に休養を与えられた点もポジティブな材料だろう。
【マイナス材料】
先週末の第31節・名古屋グランパス戦の黒星と大分戦のドローによって、上位進出が厳しくなった。12月に入った時点で残り6試合を全勝し、逆転でACL出場圏内に入るという目標を掲げていただけに、リーグ戦ラスト3試合はモチベーションを見出しにくい状況となっている。
第29節・鹿島アントラーズ戦(4◯1)と第26節・ベガルタ仙台戦(2◯0)は堅守速攻のゲームプランがピタリとはまり、2試合で6得点を奪うなど攻撃陣が破壊力を誇示した一方、名古屋戦と大分戦は堅い守備を誇る相手にカウンターに出ていくスペースを消され、2試合で1得点と極端な結果に終わった。組織的な守備でスペースを消してくる相手の攻略に関しては課題を抱えており、現状ではその打開策をつかめていない。
文:鈴木潤