[写真]=三浦彩乃、兼子愼一郎
■FC東京 D・オリヴェイラ不在の穴をチームでどこまでカバーできるか
【プラス材料】
11月18日に第32節のベガルタ仙台戦を終え、カタールでのACLに臨んだ。結果はベスト16に終わったが、短期間で5試合を戦い、「普段感じることのない刺激を受け、悔しさとともに自信も手にした」とDF森重真人は話す。
その言葉どおり、帰国直後の12日に行われた第31節のサンフレッチェ広島戦は若手主体で臨んだが、タフに戦い、DF中村帆高がプロ初ゴールをマーク。中村帆自身も「ACLでの悔しさをぶつけた」と振り返り、チームに弾みをつける勝利をつかんでいる。
また、ACLでは森重を中盤のアンカーに起用し、新たなオプションも手にしている。そのため、今節のシステムやメンバーは流動的だが、この最終節はJリーグYBCルヴァンカップ決勝に向けた意味合いも持つ。総力で勝利を目指す。
【マイナス材料】
11月27日のACL第4節・上海申花戦において、エースのFWディエゴ・オリヴェイラが負傷。戦列を離れたことは明らかなマイナスだ。この上海申花戦を最後に、チームとして複数得点を挙げることはできていない。先週の広島戦ではMF紺野和也らの台頭も見て取れたが、D・オリヴェイラが不在のもと、攻撃面での「解」は見つけられていない。得点力不足は抱え続ける課題だ。
一方、ACL直前にGK林彰洋が膝の負傷で長期離脱。特別措置によりGK志村滉が加入したが、チームの総合力という点では影響を受けるはずだ。
今節対するヴィッセル神戸はACLでベスト4まで進出。達成感や勢いという点では彼らに軍配が上がるだろう。リーグを締めくくる一戦、どちらがモチベーションを高く持って臨めるかが勝敗のカギになりそうだ。
文:totoONE編集部
■ヴィッセル神戸 アジアの舞台で輝きを放った若手選手の活躍に期待
【プラス材料】
11月3日の清水エスパルス戦から5連敗を喫したが、ACLは初出場でベスト4進出。その勢いはまだ残っていると思われる。それを踏まえ、今節のプラス材料は2つ。
1つ目は、大卒ルーキーのDF山川哲史が本職のセンターバックではなく、右サイドバックで才能を開花させた点。ACLでは一発勝負となる決勝トーナメントの3試合すべてでスタメン出場した。山川の台頭に伴い、DF西大伍をひとつ前のポジションで起用することが可能に。攻撃のバリエーションが増えた。
2つ目は、GK前川黛也とDF菊池流帆の成長だ。年間をとおして課題だった守備だが、若手2人の活躍もあってACLでは安定感が出ていた。特に前川はGK飯倉大樹から正GKの座を奪うほどの急成長を遂げている。
【マイナス材料】
マイナス材料は3つ。1つ目は、MFアンドレス・イニエスタが右大腿直筋近位部腱断裂で全治4カ月のケガを負ったこと。A・イニエスタは10日のACL準々決勝・水原三星戦で負傷し、準決勝の蔚山現代戦ではベンチ外だった。
2つ目は、DFダンクレーとMFセルジ・サンペールの状況。外国籍選手枠の関係で2人はACLに不参加。神戸でトレーニングを続けていたと思われるが、試合からは1カ月ほど離れている。欠場の可能性もあるが、出場したとしても試合勘やゲーム体力の低下は避けられない。
3つ目は、ACL参加選手のコンディション面。14日にACLが開催されたカタールから帰国し、2日間のオフと2日間の練習でFC東京戦を迎える。移動の疲れや時差ボケを含め、選手たちの体調面が心配される。
文:totoONE編集部