チームはプレシーズンで、昨季課題が残ったビルドアップ&ポゼッションの向上に取り組んでいる [写真]=Getty Images
ネルシーニョ監督第2次政権も3年目を迎える。昨シーズンは目標であるタイトル獲得にあと一歩届かず、リーグ戦も7位に終わったが、シーズン中主力選手を中心に十数名の負傷離脱者を出す非常事態に見舞われ、さらに11月にはチーム内で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、調整不足のままリーグ終盤戦に復帰したことなどを考慮すれば、満身創痍の状態で最後までよく戦い抜いたと言っていい。指揮官は「昨年の結果は悪くなかった。ただ、すごく良かったかというと決してそうではなく、様々な決定要因を欠いてしまったことによって目標に到達できなかった」と、昨シーズンを総括した。
柏レイソルの2021シーズンを展望するうえで、やはりオルンガの移籍に触れないわけにはいかないだろう。
昨シーズンのリーグ戦で28得点をたたき出し、MVPと得点王のダブル受賞を果たした規格外のストライカーが移籍したのだから、その影響は間違いなく大きい。彼の代わりを務められる選手など、そう簡単には見つからない。
ネルシーニョ監督が今シーズンも「継続」を明言するとおり、戦い方自体に大きな変化はない。ただ、昨シーズンはカウンターの破壊力を誇示した一方で、自分たちがボールを握った際の攻撃の質とアイデアには課題が残った。オルンガの個の能力が最大限に引き出されるカウンターの比重が大きくなるのは必然的でもあるが、今シーズンは指揮官が「継続」を謳うなか、チームはプラスαとして課題が残ったビルドアップ&ポゼッションの向上に取り組んでいる。従来の強みであるカウンターに加え、ボールを保持したときの攻撃に厚みを出すことが、すなわちオルンガ移籍の穴を埋める最大のポイントにもなり得るわけだ。
オルンガと中村航輔を除けば、主力選手の大半が残留した。そこにベガルタ仙台から椎橋慧也、大宮アルディージャからイッペイ・シノヅカを獲得し、新外国籍選手には攻撃的ボランチのドッジ、万能型アタッカーのアンジェロッティが加入。また、期限付き移籍先のアビスパ福岡で実力を大きく開花させた上島拓巳も復帰を果たし、各ポジションに2〜3名のレギュラークラスを揃えた。チームを離れたピースがあまりにも大きいため、一見すると大幅な戦力ダウンとの印象を与えてしまうが、選手層では昨年以上の厚みを誇る。陣容は充実した。あとは指揮官が、どのような手綱捌きを見せるかだ。
「昨年もゲームの走行距離だけを見ると相当な距離を走った。では、チームとしての生産性はどうだったかというと、こちらが望む形で生産性を高めてゲームを行うことができなかった。今シーズンはしっかり走りながらも生産性を高め、戦術的な部分、技術的な部分も含めてチームが成長していけるプロセスを築いていきたい」(ネルシーニョ監督)
2019年にJ2で優勝し、昨年はルヴァン杯で準優勝と、ネルシーニョ監督の復帰以降、柏は右肩上がりに実力を伸ばしている。さらなる高みを目指す2021シーズンの目標は、もちろんタイトル獲得だ。
【KEY PLAYER】19 呉屋大翔
今シーズンの柏FW陣の軸は呉屋大翔だ。昨シーズンはオルンガが驚異的なペースで得点を量産していたため、主に劣勢の状況で流れを変えるスーパーサブとしての起用が多く、限られた時間での出場となったが、リーグやカップを合わせた公式戦6得点という数字は、短い出場時間から換算すれば、決して悪くはないアベレージだった。
呉屋は典型的なストライカーである。マーカーと駆け引きを繰り広げては、瞬時の動き出しでゴール前へ飛び込み、ネットを揺らす。また守備意識も高いため、前線からのプレッシングでチームの守備のスイッチを入れることもできる。
今シーズンのキャンプで、チームは課題であるビルドアップ&ポゼッションの向上に努めた。1トップを担う呉屋には、ポストワークやパスを引き出す動きなど、様々なタスクが求められているだろうが、それでも「ボールを持ったらまずはゴールを見ないと、僕の良さも消えてしまうと思います。あまり複雑に考えず、分かりやすいプレーをしようと心がけていますね」と、最初の選択肢としてゴールを挙げるあたりは、まさにストライカーらしい考えだ。
決してオルンガの穴埋めではない。呉屋には呉屋の良さと強みがある。背番号19はネットを揺らすことで、その存在価値を証明する。
文=鈴木潤
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By 鈴木潤