[写真]=兼子愼一郎
■横浜F・マリノス 攻撃陣が絶好調。守備陣は昨季の二の舞を回避できるか
【プラス材料】
対戦相手のヴィッセル神戸はJ1での通算対戦成績で23勝12分9敗と、大きく勝ち越している相性の良い相手だ。加えて、横浜F・マリノスは現在リーグ戦10試合負けなし(7勝3分)と好調を維持している。
ここまで23得点を挙げている攻撃陣の勢いはとどまることを知らない。直近の3連勝中は3試合合計で11得点と絶好調だ。
その攻撃陣を牽引するのがここまで8得点ずつを挙げているFWオナイウ阿道とFW前田大然の日本人ストライカーたちである。特にオナイウは前節のFC東京戦でJ1の舞台では初となるハットトリックを達成。大分トリニータ所属時代の2019年に記録したJ1での自身キャリアハイとなる10得点が早くも見えてきた。オナイウを筆頭とした攻撃陣の爆発が、4連勝に向けたキーファクターだろう。
【マイナス材料】
神戸とは今季初めての対戦となる。昨季の対戦を振り返ると、リーグ戦開幕前の「FUJI XEROX SUPER CUP」も含めて3度対戦しているが、通算対戦成績と相反するように1分2敗と負け越している(「FUJI XEROX SUPER CUP」はPK戦での敗戦)。
しかも、その3試合ではいずれも3失点を喫しているように、タレント揃いの神戸攻撃陣を抑えきれていない。特に圧倒的なスピードを武器とするFW古橋享梧を苦手としており、昨季の対戦では3試合ともゴールを許している。
3月の日本代表戦でも得点を決めた古橋は今季も好調で、ここまで9得点を挙げてJ1得点ランキングトップタイに君臨。直近の7試合で8ゴールをマークしている要注意人物だ。横浜FMとしては古橋を封じ、神戸攻撃陣をシャットアウトできるかが大きなポイントになる。
文:totoONE編集部
■ヴィッセル神戸 外国籍選手が揃うも、エース以外の得点源不在が気がかり
【プラス材料】
前節はホームで10年ぶりにサンフレッチェ広島を破り、リーグ戦8試合負けなしで5位に位置。今季はまだ1敗のみと好調を続けており、好材料も多い。
中でも特筆すべき点は2つだ。まずは広島を相手に3得点を奪ったこと。日本代表のDF佐々木翔が不在だった広島とはいえ、課題の得点力不足が解消された印象を受ける。特に広島戦で2得点を挙げたFW古橋亨梧は、今季の得点数を「9」に伸ばしてJ1得点ランキングトップタイに浮上。3季連続2桁得点の達成もほぼ確実としている。得点を重ねるごとに迫力も増しており、手がつけられない状況だ。
2つ目は、外国籍選手が揃ってきたこと。DFトーマス・フェルマーレンとMFアンドレス・イニエスタが広島戦で復帰。新加入のFWアユブ・マシカとFWリンコンもコンディションは上向いており、攻撃力アップが期待できる。
【マイナス材料】
広島戦は3-0で快勝。マイナス材料はあまり見当たらないが、強いて挙げるなら2つある。
1つ目は、A・イニエスタ、リンコン、A・マシカを起用することで攻撃力は上がるものの、今までのような前線からのプレッシングがハマらない可能性もある。直近のJリーグYBCルヴァンカップでは18分程度3人が同じピッチに立ち、FC東京をゼロに抑えたが、あくまでボールを握れた展開での話。リーグ2位の得点力を誇る横浜F・マリノスに対しても、同じような守備ができるかどうかは疑問だ。
2つ目は、攻撃面。ここ5試合で古橋以外にゴールを挙げたのは、広島戦でのMF中坂勇哉だけ。古橋が絶好調だから問題視されていないが、もし彼がスランプになれば得点力が大幅に低下する危険性もある。
文:totoONE編集部