[写真]=兼子愼一郎、鈴木颯太朗
■浦和レッズ メンバーを入れ替えても強さは変わらず。上位の一角を崩せるか
【プラス材料】
リーグ戦で2連勝を飾り、ミッドウィークにはJリーグYBCルヴァンカップのグループステージ突破も決めた。チーム状態は上向きで、メンバーを入れ替えながらでも質を保ちながら戦える体制ができあがりつつある。
MF柴戸海は中2日での2連戦ともフル出場しただけに、ダブルボランチは第13節のベガルタ仙台戦で組んだMF阿部勇樹とMF伊藤敦樹のコンビか。その一方、前節のガンバ大阪戦で3得点に絡んだMF田中達也やデビューからリーグ戦2試合連続得点中のFWキャスパー・ユンカーは、温存もしくはプレータイムの調整により、良い状態でプレーできそうだ。
高いレベルでのポジション争いがチームに好循環を与えようとしている。交代出場する選手たちの高いモチベーションにも期待したいところだ。
【マイナス材料】
特筆すべきマイナス材料はないが、強いて挙げるとすれば、チームのキーマンに成長してきたMF小泉佳穂が過密日程の中で出場を続けていること。彼がパフォーマンスを落とすと、チームに与える影響が大きくなりそうなだけに、先を見据えた時の懸念材料のひとつだ。
4月以降に調子を上げてきたが、自分たちより上位にいる7チームとの対戦成績を見ると、1勝4敗と2つの未対戦。ヴィッセル神戸はそのうちの1チームであるため、今節は真価が問われる一面もある。
ちょっとしたトピックとして、神戸のMFアンドレス・イニエスタは加入以来、『埼玉スタジアム2002』での浦和レッズ戦を3年連続で負傷などにより欠場していたため、出場すれば浦和のホームでは初対戦になること。能力の高さは疑いようのない世界屈指の名手だけに、厳しくプレッシャーをかけていきたい。
文:totoONE編集部
■ヴィッセル神戸 外国籍選手の調子は右肩上がりも、沈黙のエースが気がかり
【プラス材料】
前節のセレッソ大阪戦を引き分け、直近のJリーグYBCルヴァンカップ第6節の徳島ヴォルティス戦に勝利してグループステージを突破。チームに勢いがある現在、プラス材料は多い。
中でも注目すべきは勝負強さ。C大阪戦は1点ビハインドで迎えた後半アディショナルタイムにDFトーマス・フェルマーレンが劇的な同点ゴールを挙げ、勝ち点1を手にした。三浦淳寛監督が「最後まで諦めない気持ちはしつこく伝えている」と話すように、負けている場面ではDF菊池流帆やT・フェルマーレンらも最前線に上がって得点を奪いにいく。勝負へのこだわりは試合ごとに強くなっている。
加えて、MFアンドレス・イニエスタやFWアユブ・マシカ、FWリンコンがコンディションを上げており、C大阪戦ではFWドウグラスも戦列に復帰。攻撃力はかなりアップしている。
【マイナス材料】
C大阪戦は劇的ドローだったとはいえ、第13節の横浜F・マリノス戦からリーグ戦2試合連続で白星から見放されている。それを踏まえて、マイナス材料は2つ。
まず守備面では、クロスから失点するケースが続いている。C大阪戦は左サイドで起点を作られ、FW高木俊幸のクロスからMF坂元達裕に頭で決められた。横浜FM戦はDFティーラトンのクロスがT・フェルマーレンの足に当たってオウンゴール。クロスへの対応に課題を残している状況だ。
攻撃に関連しては、直近のルヴァンカップでA・マシカが2ゴールを挙げているものの、リーグ戦2試合ではアタッカー陣が不発。エースのFW古橋亨梧も2試合得点がなく、勝ちきれない原因のひとつとなっている。
文:totoONE編集部