明治安田生命保険相互会社の塩田信行ブランド戦略部長 [写真]=野口岳彦
Jリーグを支えるタイトルパートナー、トップパートナー企業のインタビュー連載「私たちがJリーグを支える理由」。第1回は、2015年よりJ1・J2・J3と全カテゴリーのタイトルパートナーとしてJリーグを支える明治安田生命保険相互会社。
ブランド戦略部長として日々、Jリーグと向き合っている塩田信行さんは、「“地域”に対する考え方はJリーグと同じ」と、タイトルパートナー契約を結ぶ根拠でもある両者の親和性を強調する。全国47都道府県に支社を持つ同社にとって、ともに地域を活性化し、それによって事業の拡大可能性を広げ得るパートナーの存在は重要だ。だから、明治安田生命はJリーグと手を組んだ。
生命保険会社である同社は、Jリーグとのこれまで、そしてこれからをどのように考えているのか。地域の活性化と事業の関連性から、Jリーグとの相性の良さについて話を聞いた。
インタビュー・文=細江克弥
Jリーグの力を借りることで得られるもの
———明治安田生命とJリーグのパートナーシップは2014年からスタートしました。同年はJ1・J2リーグのトップパートナーおよびJ3リーグのタイトルパートナーとして、さらに翌2015年からはJ1・J2・J3のタイトルパートナーとしてJリーグを応援されています。
塩田 当社は47都道府県すべてに営業拠点を構えており、私たちなりに、それぞれの地域で地域貢献活動を展開してきました。その活動をより力強く進めたいと考えていた中で、パートナーとして最適な関係を築けるのではないかと考えたのがJリーグでした。ご存じのとおり、1993年の発足当初から「地域密着」や「地域貢献」という言葉を強く打ち出してきたJリーグは、それぞれの地域に根ざしたクラブの活動を核として、日本全体のスポーツ文化の醸成を目指すという理念を持っています。その考え方は、地域に貢献しながら事業を展開する私たちの理念に通じる部分が大きく、それが大きな動機となってパートナーシップを結ばせていただくことになりました。
———より深い「地域貢献」を実現するためのパートナーを探していたということですね。
塩田 そのとおりです。全国各地にクラブチームがあり、それぞれが地域貢献によって存在価値を高めようとしている、あるいは地域に元気を与えているJリーグは、私たちが「力を借りる」という意味でとても魅力的でした。それに私たちも、Jリーグが取り組んでいる活動のお手伝いをしたいと考えました。
ボトムアップの仕組みづくり
———“パートナー”としての活動を拝見していると、「地域貢献」を共通の思いとする両者の相性の良さが見えてくる気がします。
塩田 仕組みとして工夫したのは、当社とJリーグがタイトルパートナー契約を結ぶだけではなく、全国各支社の地域にあるJリーグ各クラブと個別のスポンサー契約を結んだことです。本社とJリーグだけで物事を決めて動くだけでは、地域における主体的な活動が生まれません。地域やそこに根差したクラブにはそれぞれに歴史や文化があり、それを理解する“地元同士”が近い距離感で対話し、関係性を作っていくことが大切であると考えたのです。
———トップダウンではなく、ボトムアップによって関係性を深めていく体系を作ろうとしたということですね。
塩田 そのとおりです。例えば、小学生を対象とするサッカー教室やフットサル大会など、全国共通の取り組みはもちろんあります。しかし、それ以外の多くの取り組みについては、各支社の判断に委ねる形で当該地域のクラブとの関係性を築いていこうとしました。そうした仕組みによって当初の想定以上に深い関係性を築けている気がしますし、何より当社従業員のJリーグに対する“熱”の高まりを感じています。
———社内でも大きな変化があったのですね。
塩田 Jリーグに関心のなかった従業員がスタジアムに足を運び、サッカーそのものの面白さや一体感のある応援に触れてJリーグが好きになる。自分の家族や友人、あるいはお客さまに「一緒にスタジアムに行こう」と声をかけて、輪がどんどん広がっていく。そうして加速度的に、Jリーグを応援しようという声が大きくなっていきました。実際、従業員や家族、お客さまを含めて通算で約142万人が私たちの取り組みを通じてJリーグのスタジアムに足を運んでいます。パートナーシップを締結した当初から、私たちは企業イメージの向上、お客さまとの接点の拡大、そして従業員の一体感の醸成という3つの狙いを持って取り組んできましたが、現在では、当初想定した以上の効果が得られていると思います。
“地域”で感じた熱の高まり
———塩田さんご自身、ブランド戦略部に在籍する前には浜松支社に勤務されていたとお聞きしました。
塩田 はい。さらにそれ以前は本社の広報部に在籍しておりまして、2014年にJ3リーグのタイトルパートナー、翌2015年にJ1・J2・J3リーグのタイトルパートナーを務めさせていただくことになった当時は、これからどのような仕事に携われるんだろうとワクワクしたことをよく覚えています。その後、2018年に広報部から浜松支社に籍を移し、応援するジュビロ磐田さんとの密接な関係作りに取り組みました。もっとも、改めて念を押す必要もなく、私が赴任した当初から浜松支社のジュビロ磐田に対する熱の入れようはすごいものがあったのですが(笑)。
———“王国”静岡ですから、なんとなく想像できます(笑)。
塩田 お客さまに「一緒に応援しませんか?」と声を掛けさせていただいたり、冠試合ではスタジアムにブースを出展してイベントを開催したり。スタジアムを中心とするコミュニティーの結束力というものを目の当たりにした気がします。本当に、素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
———Jリーグや各地域を応援する姿勢は、特設サイト「明治安田生命Jリーグ サポーター宣言」からも強く感じられます。
塩田 ありがとうございます。サイト内ではJリーグとともに取り組んでいる「Jリーグウォーキング」や「みんなの健活体操 with Jリーグ」といった活動はもちろん、各地域の活動も細かくご紹介しています。地域ごとに主体性をもって様々な地域貢献活動を行っていますので、ぜひご覧いただいて一緒に地域を元気にする、地元のクラブを応援するきっかけになればうれしいですね。
———お仕事を通じてJリーグと関わるようになって、サッカーに対する見方は変わりましたか?
塩田 正直なところ、以前は日本代表の試合をテレビ観戦する程度の関わりしかありませんでした。でも、仕事を通じてJリーグに触れるようになり、サッカーに対する見方や考え方は180度変わったと思います。スポーツとしてのサッカーの面白さに加えて、地元の人と一緒に同じチームを応援することの楽しさを知ったことは、今になって思えばとても幸せなことだと感じています。
———明治安田生命を通じてJリーグ観戦に訪れたみなさまのうち、同じように感じている人は少なくないかもしれません。
塩田 そうであったらいいなと思いますし、少なくとも、当社内においてはそのような雰囲気を感じています。実は、従業員名簿には従業員それぞれの“応援クラブ”が明記されています。私がかつて在籍した浜松支社の場合はほぼ全員「ジュビロ磐田」と書いているのですが、本社部署のようにクラブと直接の繋がりのない所属では自身の出身地のクラブや、所属同士が“姉妹組織”(※)の関係にある支社の応援クラブを記入していることが多いです。私が在籍するブランド戦略部でも、姉妹組織の支社と地元クラブが行う小学生向けサッカー教室で配るミサンガの制作をお手伝いしたこともあります。こうして各組織が同じクラブを応援する意識を共有することで、応援するクラブや、そのクラブに関連する多くの人々に対する特別な思いを抱くようになる気がします。
(※)業務の関連性にとらわれず設定された、4~5所属で構成するグループ
これからもチャレンジを続ける
———Jリーグとのパートナーシップにおける今後の展望を聞かせてください。
塩田 テレビCMなどを利用しながら広く告知している「みんなの健活プロジェクト」とともに、「地元の元気プロジェクト」を昨年からスタートさせました。「地元の元気プロジェクト」は、社会とのつながりの希薄化が進む現代において、私たちが同じ“地元”を拠点とする地域のみなさまや地元企業を結びつける担い手となり、地域活性化に向けて自発的に行動を起こすプロジェクトです。これには、社会貢献を第一義としながら、Jリーグに加え、Jリーグ・Jクラブを支える企業のみなさまとの協業をさらに加速させ、私たち自身の事業の成長にも繋げていきたいという想いがあります。
———パートナー企業や地元のJクラブを応援するスポンサー企業同士のつながりを持ち、新しい事業を生む土壌を育てるという感覚でしょうか?
塩田 そのとおりです。企業同士のこれまで以上の深いつながりを、JリーグやJクラブを通じて形成できるのではないかと考えています。
———Jリーグが掲げる社会連携活動「シャレン!」とも共通する考え方ですね。
塩田 「シャレン!」をさらに活性化するという意味においても、私たちがスタートさせた「地元の元気プロジェクト」を多くの企業に活用していただきたいと考えています。私たちを含めて、Jリーグや各クラブを応援する企業は“サッカー”という共通項を活用してもっといろいろなことにチャレンジできる。そうした主体性あるアクションが地域を盛り上げ、ひとの健康や、まちの元気につながると思っています。
———Jリーグと明治安田生命の関係は、これからさらに深く、より強固になっていくということですね。
塩田 私たちもそうなることを望んでいます。Jリーグと私たちの“社会”に対する考え方、あるいは社会貢献に対する役割や考え方のスタンスは非常に似ていると感じているからこそ、私たちが手を取り合うことで地域を活性化し、そうした取り組みを全国に拡大できると考えています。Jリーグとのパートナーシップは7年目に突入しましたが、これからも、そうしたチャレンジを続けていきたいと思っています。
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