鹿島FW上田綺世 [写真]=J.LEAGUE
“大事な年”と位置づけていた22歳のラストマッチ。鹿島アントラーズの上田綺世は4-0の快勝につながる先制点をマークした。
25日に行われた明治安田生命J1リーグ第26節、清水エスパルス戦。上田にとってはリーグ戦8試合ぶり、東京五輪後は初の先発出場だった。五輪ではケガの影響もあってコンディションは万全とは言えず、不発に終わり、「本当に悔しい思いがある」(相馬直樹監督)なかで迎えた一戦だった。
「五輪が終わって、またこのチームでポジション争いがあるので、出場のチャンスをモノにしていかなきゃいけない、という思いで試合に出ました」
相馬監督が「前から圧力を掛けていく中で、早い時間に点が取れたことが良かった」と評価した上田の先制点が生まれたのは18分。相手選手に町田浩樹がプレッシャーを掛けてボールを奪い、ディエゴ ピトゥカを経由して中央の上田へボールが渡ると、ペナルティーアークよりも後方から素早く右足を振り抜いた。力強く、低い弾道のシュートは、日本代表GK権田修一の手をかすめてゴール左隅へ。自身の今シーズン7得点目が、チームのゴールラッシュへ弾みをつけた。
「僕の武器は動き出し、シュートなどいろいろありますけど、その中の一つを見せることで、また違う武器が生きてくる。だから、遠目からでも足を振っていくというのは自分にとってプラスになると思っているので、あのように前を向けたり、フリーの時は常にシュートを狙っています」
本来なら今年がルーキーイヤーとなるはずだったが、上田は2019シーズンの夏に法政大学サッカー部を退部し、前倒しでプロの世界に足を踏み入れたため、3年目のシーズンを送っている。22歳の一年について、次のように振り返った。
「五輪があり、今後のキャリアを考えても『大事な年になる』とずっと言ってきました。ここからまたいろいろ試行錯誤して、さらにステップアップしていかなきゃいけないなって、自分を駆り立てる年になった」
2位につける横浜F・マリノスと対戦する次節は、奇しくも上田の誕生日当日。「点を取ることがFWの本質だと思うし、チームを勝たせるポジション。一つでも順位を上げるためにも、勝ちに貢献できるように取り組んでいきたい」と語る上田は、自らの得点でチームを勝利に導く。
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By サッカーキング編集部
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