[写真]=Photoraid、鈴木颯太朗
■ガンバ大阪 疲労色濃く残る代表組&負傷者発生のセンターバックが気がかり
【プラス材料】
ACLのグループステージから数えて怒涛の21連戦が終わった。締めくくりとなったJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝の“大阪ダービー”はホームで惨敗を喫してしまったが、試合後は久しぶりのオフでそれぞれに英気を養った。真夏の過酷な戦いの疲れがこれで払拭されたとは思えないが、今節から再開するリーグ戦に気持ちを切り替えて臨みたい。
今節の相手はベガルタ仙台。降格圏の18位に低迷していてリーグ戦11試合白星がない状況だが、8月3日の第5節で対戦した際は僅差の戦いに辛勝した印象がある。気を引き締める必要があるだろう。
注目はその前回対戦時にゴールを決めたFWパトリック。一時期ケガで離脱していたものの、8月28日に行われた前節のセレッソ大阪戦で戦列に復帰している。ルヴァンカップ準々決勝第2戦で復帰したDF高尾瑠のクロスからの一撃にも期待大だ。
【マイナス材料】
日本代表のDF昌子源、韓国代表のDFキム・ヨングォンとMFチュ・セジョンたち代表組の疲れが心配だ。中でも昌子はルヴァンカップ準々決勝第1戦を戦い終えたその足で追加招集されてチームを離れた。結果的に出場しなかったものの、カタールへの移動や帰国後のバブルなど、疲れを癒す間もなくチームに合流。そのことを考えたら休ませたいが、チーム状況からも先発の可能性が大きい。準々決勝第2戦で負傷交代したDF三浦弦太の状態にもよるが、4失点した流れを汲んでも、キム・ヨングォンを含めて出番が回ってきそうだ。
連戦中はターンオーバーが必要だったため選手全員が試合に絡む流れもあったが、ここからは違う。常にベストメンバーで戦いを進めるうえで、誰がどんなアピールをしてポジションを奪うのか。個々の気迫を見たい。
文:totoONE編集部
■ベガルタ仙台 昨季の大勝劇再演へ。古巣戦に臨む選手の活躍に期待したい
【プラス材料】
復調の手がかりを見つけたいベガルタ仙台は、カップ戦敗退でリーグ戦に集中できる状況にあるため、前節から2週間の準備期間を得られた。相手よりもじっくり対策やコンディション調整に時間をかけられるプラス材料を有効に生かしたい。
古巣戦を前にコンディションが上がっている選手たちの存在もプラスだ。FW赤﨑秀平とMF中原彰吾は以前ガンバ大阪でプレー。特に赤﨑は1日に30歳の誕生日を迎えてから初めての試合になる。大事な試合でゴールを決め、チームに勢いをつけることが期待される。
そして、過去の成績にも光を見出したい要素がある。仙台は2003年と2020年、長い未勝利のトンネルをアウェイのG大阪戦で抜け出した。特に昨季は4-0で快勝。その再現以上の結果を手にしたい。
【マイナス材料】
最大のマイナス要素は勝てていないこと。仙台はリーグ戦11試合連続で勝てておらず、現在3連敗中。ナーバスになりやすい状況をなんとかして乗り越えなければならない。
攻撃力が低下していることも不安な材料だ。8月のリーグ戦6試合で生まれた得点は、第26節のFC東京戦でDFアピアタウィア久がセットプレーから決めた1点だけ。FWの得点は第18節の鹿島アントラーズ戦でFW西村拓真が記録したゴールを最後にゼロが続いている。
そして、G大阪との前回対戦で負けたことも気がかりだ。というのも、日程変更の影響もあって前回戦ったのが8月3日とまだ1カ月も経っていない。苦い記憶を払拭できたかどうか、不安を残す。
文:totoONE編集部