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【福岡vs清水プレビュー】同カード21年ぶりの勝利を狙う福岡…清水は敵地で久しぶりの白星をつかめるか

2021.10.02

[写真]=清原茂樹、小林渓太

アビスパ福岡 3戦連発中の大砲が出場停止も、充実の攻撃陣に影響なし

【プラス材料】
 前節はサガン鳥栖との“九州ダービー”に3-0で快勝して、鳥栖からJ1での初白星を挙げた。これで5試合負けなしと好調をキープ。川崎フロンターレ、徳島ヴォルティス、鹿島アントラーズ、鳥栖から完封勝利を収め、堅守への自信を深めている。

 その鳥栖戦ではFWフアンマ・デルガド、FW山岸祐也、FW渡大生の3人がゴールを奪っており、攻撃陣が好調なこともプラス材料。山岸はここ3試合で2得点を挙げ、今季5得点目を記録。自身がシーズン目標に掲げる7得点に近づく。「得点だけでなく、FWが絡んだチャンスメイクも増えている。結果を出していることは自信につながる」(山岸)。

 左サイドのMF杉本太郎、夏に湘南ベルマーレから加入したボランチのMF中村駿あたりが今季初得点を挙げると、チームの勢いはさらに加速しそうだ。

【マイナス材料】
 負けなしの5試合で唯一引き分けた第29節の湘南戦は、後半アディショナルタイムで同点に追いつかれた。降格争いの中、勝ち点を積み重ねなければいけない状況が湘南のゴールを後押ししたかもしれない。

 そういった点では、清水エスパルスも同じだ。長谷部茂利監督は「降格争いという状況やその気持ちがプラスされると、一層パワーを持って試合に臨むもの。そういう相手とのやりにくさはあります」と話した。今季10得点のFWチアゴ・サンタナを始め「(清水は)得点する選手も、素晴らしいキッカーもいる」(長谷部監督)と警戒する。

 さらに、アビスパ福岡は3試合連続得点中のフアンマが出場停止。それでも前節ゴールを挙げた山岸と渡のほか、カメルーン代表のFWジョン・マリ、今季4得点のFWブルーノ・メンデスらFWは充実しているか。

文:新甫條利子

清水エスパルス 離脱していた主力選手が続々復帰。課題を早急に改善できるか

【プラス材料】
 第29節のベガルタ仙台戦で9試合ぶりの勝利を挙げ、前節のヴィッセル神戸戦は0-2で敗れたものの、内容的には上位を相手に遜色ない戦いができていた。なかなか結果につながらない中でも自分たちの戦い方が崩れていないことは、終盤戦に向けて前向きな材料と言える。

 また、契約上の制限で神戸戦に出場できなかったFW藤本憲明が今節は復帰することもプラス材料だ。その他にケガ人もかなり復帰しており、神戸戦ではセンターバックのDF鈴木義宜が3カ月半ぶりにベンチ入りし、FWカルリーニョス・ジュニオとFWディサロ燦シルヴァーノは仙台戦から復帰している。現在の清水エスパルスにとって最大の課題となっている“決めきる・守りきる”という面でプラスになる選手が戻ってきているのは大きい。

 あとはFWチアゴ・サンタナ以外に得点を量産できる選手が出てくることが待たれる。

【マイナス材料】
 神戸戦は「プレーの内容を考えると、引き分けでも妥当だった」とミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は振り返ったが、限られたチャンスを決めきれない、失点は淡泊という課題はこれまでと同様。それが勝ちきれない最大の原因として続いている。

 今節の対戦相手であるアビスパ福岡は非常に好調なチームで、第26節で川崎フロンターレに今季初黒星をつけてから4勝1分の11得点・1失点。“決めきる・守りきる”という清水に足りない面をどこよりも実践できているチームなので、相性が良いとは言えないだろう。

 残り8試合を考えると、自分たちより下の相手との対戦はすべて終わっており、あとはすべて順位が上のチームとの戦い。残留争いが本格化する中、プレッシャーはより強くなってくる。その中で“決めきる・守りきる”という面を改善するのは簡単ではないだろう。

文:totoONE編集部

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