[写真]=鈴木颯太朗、宮地輝
■ガンバ大阪 攻撃陣に復調の気配漂うも、負傷離脱者の増加が気がかり
【プラス材料】
天皇杯ラウンド16の湘南ベルマーレ戦に続き、前節の柏レイソル戦も2-1で勝利。湘南戦然り、早い時間帯に先制できたことで心理的な余裕を持って試合を進められた印象だ。後半は押し込まれたが、リードしていることの心理的な余裕は守備にもプラスに働き、全員でしっかりしのいだ。
一時停滞感の強かった攻撃にバリエーションが増えてきたのはプラス材料。個々がしっかりと運動量を発揮しつつ、互いの距離感を意識しながら「4-2-3-1」システムをうまく機能させている。中でもMFウェリントン・シウバの覚醒は頼もしい限り。それによって横に動くことの多かったボールが縦に動くようになり、相手の守備ラインを切り崩すシーンも増えてきた。
今節はクラブ創立30周年記念マッチ。J1で4連勝中の北海道コンサドーレ札幌から再び勝利をつかみたい。
【マイナス材料】
サイドを預かる選手にケガ人が増えつつあるのが気になる。第28節のベガルタ仙台戦では16分でFW小野裕二が、天皇杯の湘南戦では36分でMF小野瀬康介が、柏戦では25分でMF倉田秋が負傷交代となった。怒涛の連戦の見えない疲労が溜まっていることを思えば致し方ない部分もあるが、純粋に彼らの離脱そのものが痛いだけではなく、前半のうちに交代カードを1枚切らなければいけないのはゲームプランにも影響を与えることになってしまうだけに食い止めたい。
彼ら以外にもDF昌子源、DF三浦弦太、MF福田湧矢、FWレアンドロ・ペレイラ、FWチアゴ・アウベスと、とにかく主力にケガ人が多い。ここからさらにプレッシャーのかかる残留争いをしっかり戦い抜くためにも、これ以上離脱者が増えないことを祈るばかりだ。
文:totoONE編集部
■北海道コンサドーレ札幌 ゴール前での勝負強さと集中力を取り戻せるか
【プラス材料】
悪くない試合内容で戦えている部分はプラスに捉えたい。ここ最近は黒星が先行し、なおかつどれも無得点での敗戦となってしまっているものの、どの試合でもチャンスは数多く作っている。失点はチャンスを決めきれない中、わずかな隙を突かれて許してしまったもの。相手チームを押し込んでいる時間帯も多く、内容的にはポジティブな試合を演じることができている。
選手間のコンビネーションなどが継続性を持って高められている。得点力に関してはまだまだ不安定なところも多いが、今後も試合内容については一定の質を保てそうだ。そこをしっかり結実させる、要するに得点につなげることができれば、勝利の確率も高められるだろう。
【マイナス材料】
やはり、まずは得点力不足がマイナス材料だ。ここ最近の敗戦はどれも無得点で、チャンスがありながらも得点を奪えていないという状況はFW陣の勝負弱さが表れてしまっているとも言える。新加入のFWミラン・トゥチッチも特に惜しい場面はなく、他に得点源と評せる選手もいない。得点数を争う競技であるということを考えても、得点力不足はあまりにも大きな課題と言うしかない。
それと同時に、ゴールをなかなか奪えていない中で、前節のサンフレッチェ広島戦は試合開始早々にセットプレーから簡単に相手に得点を許すなど、相手の好機では簡単にシュートを叩き込まれている。試合内容は悪くないながらも、相手ゴール前と自陣ゴール前での勝負強さを欠いている状況は厳しい。
文:totoONE編集部