[写真]=金田慎平、Photoraid
■大分トリニータ 狙いどおりの試合展開に持ち込み、今度こそ勝利をつかめるか
【プラス材料】
前節の名古屋グランパス戦は敗れたものの、狙いとする試合展開に持ち込めた。早い時間帯に自分たちのミスから失点したのは反省点だが、その後は相手に得点を与えず、これまでの試合と比べて決定機の数も増やすことができた。片野坂知宏監督は「クオリティと強度にこだわり、次の試合も攻守の狙いを設定して、やり続けるしかない」と手応えを感じている。
今節の対戦相手となるセレッソ大阪は、この試合の後に浦和レッズとのJリーグYBCルヴァンカップ準決勝を控えており、メンバー選考のやり繰りを考えなければいけない。一方の大分トリニータはコンディションを優先したベストメンバーが組めそうだ。
【マイナス材料】
名古屋戦に後半開始から出場したMF小林成豪が試合中のケガで離脱。長い期間を要さないが、今節の欠場は確定と見ていいだろう。今季は主力として試合に出ていたため、戦力ダウンは免れない。残り8試合で残留ラインの16位との勝ち点差は「6」。思うように差を縮めることができず、プレッシャーは増すばかりである。
運営するクラブのスタッフによる不祥事でトーンダウン。選手たちと直接の関係はないが、周囲の目は冷ややかに。ファン・サポーターだけでなく、地域の方に応援して成り立つ地方クラブとして、結果を出さなければ負の連鎖に陥りそうだ。
文:totoONE編集部
■セレッソ大阪 攻撃の二枚看板が不在の中でもゴールネットを揺らせるか
【プラス材料】
前節の鹿島アントラーズ戦で怒涛の13連戦が終わり、チームは久しぶりの休息を得られた。2日間のオフが与えられた選手は思い思いにリフレッシュして英気を養ったようだ。
小菊昭雄監督はハードワークと規律のある守備を重視しており、常々「いい守備からいい攻撃をしたい」とコメント。そういった意味で、休養を経て臨む今節はよりアグレッシブな守備から主導権を握る展開に持ち込みたい。
連戦から解放されたことで、ベストメンバーで臨めることは最大の利点となる。J1における大分トリニータ戦は4連勝中と相性も良い。JリーグYBCルヴァンカップ準決勝や天皇杯準々決勝も控える10月の戦い。大分にしっかり勝ちきることで、良いスタートを切りたい。
【マイナス材料】
依然として、ケガ人の多さが懸案事項だ。第27節のガンバ大阪戦で負傷したMF清武弘嗣はそろそろ戦列復帰するはずだが、鹿島戦でMF乾貴士が負傷交代。軽症とみられているが、攻撃の二枚看板が揃って欠場となると、得点力不足が深刻なチームはさらに痛手を被ることになる。
守備時は5バック気味で堅守を築く大分に対して、どうゴールを奪うのか。ここ数試合、選手たちが課題として口にする「攻撃のイメージの共有」が問われることになる。準備の時間があった分、改善を期待したいが……。
また、本来は強みにしているセットプレーからの得点が最近鳴りを潜めていることも気がかりなポイント。攻めながらも得点が奪えない時間が長く続くと、今節も勝ち点を取りこぼすことになる。
文:totoONE編集部