[写真]=兼子愼一郎
■浦和レッズ チームの成熟度が問われる一戦。白星で次戦につなげられるか
【プラス材料】
来季のACL出場権を目標にするが、3位はかなり厳しくなった。天皇杯の結果次第で権利が与えられる4位の確保についても、得失点差を加味すれば残りの3試合全勝が最低条件だろう。
公開された16日の練習はFWキャスパー・ユンカー、MF柴戸海、MF明本考浩が別メニューで、DF酒井宏樹は日本代表戦を2試合連続欠場と負傷者が増えている。一方でFW興梠慎三が復調の兆しを見せており、切り札としてベンチに控えるのが基本線だが、スタメン起用の可能性もあるだろう。
中断期間中にMF阿部勇樹の引退、DF槙野智章とMF宇賀神友弥の契約満了が発表され、3人が今季限りでチームを離れる。彼らと喜び合うためにも、残り3試合を天皇杯でのタイトル獲得に向けて、手応えの得られるものにしていきたい。
【マイナス材料】
負傷者の多さや前半戦で0-3の完敗を喫したこと、直近の成績などを見ても、マイナス要素が多い試合なのは否めない。逆に言えば、3月からチームがどれくらい成長したのか、優勝を争うクラブとどれだけの試合ができるかを、引き分けに終わった川崎フロンターレ戦に続いて試されることになる。
また、10月以降の試合内容を見ると、試合開始から勢いよくプレスをかけてきたチームに苦戦して先制点を奪われ、後半に戦況を立て直すものの追いつけない試合がある。前節の鹿島アントラーズ戦はその典型だった。チャンスの数に対する決定力と合わせたこの2点が、現状のチームで大きな課題になっている。
ここで敗れると残り2試合は目標のない試合になってしまうだけに、なんとか勝利で可能性を残したい。
文:totoONE編集部
■横浜F・マリノス 代表戦に帯同したエースのコンディションに一抹の不安あり
【プラス材料】
前節のFC東京戦で3試合ぶりの勝利を収め、連敗を「2」でストップした。しかも、今季最多となる8得点での大勝で、来季のACL出場権獲得となる3位以内を確定させている。
その試合ではFW前田大然が今季2度目のハットトリックを達成し、得点数を「21」に伸ばした。初の得点王に向けて順調に歩みを進めており、残り3試合でどこまで数字を伸ばせるかにも注目が集まる。
守備面に目を移しても、4試合ぶりの完封で隙を与えなかった。DFチアゴ・マルチンスを中心としたディフェンスラインは安定感を増しており、ここまで35試合を消化して32失点と1試合1失点以下をキープしている。勝利すれば2位確定となる試合を、再び大量得点と無失点で飾れるか。
【マイナス材料】
対戦相手の浦和レッズには前半戦で3-0の勝利を収めている。好相性の相手と言えるが、不安材料は得点源である前田のコンディションだ。カタールワールドカップにつながるアジア最終予選の日本代表メンバーに選出され、ベトナム代表とオマーン代表とのアウェイ2連戦に同行したが、いずれも出番なし。結果的に長距離移動という負担が重くのしかかることになってしまった。もちろん、代表の空気を吸ったことはポジティブな材料でもあるが、コンディションには一抹の不安を残す。
さらに、この試合は浦和から期限付き移籍で加入中のFW杉本健勇が契約の都合により試合に出場できない。ストライカーのポジションにやや不安を抱える状況だけに、FWレオ・セアラにかかる期待は大きくなりそうだ。
文:totoONE編集部