[写真]=小林渓太、Photoraid
■川崎フロンターレ 得点王争いの渦中にいるブラジル人ストライカーに要注目
【プラス材料】
前節はセレッソ大阪に4-1で大勝した。試合後の鬼木達監督が「本当に気持ちの入った良いゲームだったと思います」と胸を張ったように、優勝チームとしての強さを示した内容で圧倒。今節もこの良い内容を継続して発揮できるかどうか。そのうえで、さらなるプラスアルファを出していけるかがポイントになりそうだ。
チームとしての明るい材料は得点力だろう。ここ最近は複数得点が取れずに僅差で勝ちきる試合が多かったが、C大阪戦では中と外を使い分ける攻撃が機能して4得点と爆発。中でも2得点を挙げたFWレアンドロ・ダミアンは20得点の大台に乗せた。得点王争いでは1点差でFW前田大然を追いかけており、最後まで目が離せなさそうだ。
今節はホーム最終戦。すでに来季の契約更新が発表され、心身ともに充実しているストライカーのゴールに期待したい。
【マイナス材料】
チームの反省点は失点場面だろう。今季はセットプレーからの失点がほとんどなかったが、C大阪戦はセカンドチャンスから拾われてゴールネットを揺らされた。勝敗に大きな影響のない失点ではあったが、チームとして気を引き締める材料となったのも確か。試合後の鬼木監督も「より強度だったり、隙のないチームになっていければと思います」とチームのさらなる成長を見据えていた。
長期離脱を余儀なくされたDFジェジエウがいた最終ラインは、DF車屋紳太郎が引き続き務めることになりそうだ。出場停止者もいないため、前節からのメンバーに大きな変更はないだろう。
今季のガンバ大阪は苦しいシーズンを過ごしたが、昨季はリーグ戦と天皇杯で川崎フロンターレと優勝を争うなど、ライバルとしてしのぎを削った相手。力がある相手なだけに、油断せず連勝といきたい。
文:いしかわごう
■ガンバ大阪 同カードの連敗記録ストップへ。主力復帰の守備陣は力を示せるか
【プラス材料】
J1残留が決まった状況で迎えた名古屋グランパス戦は5試合ぶりに黒星を喫した。堅守を誇る名古屋に対して後半こそ流れをつかんで圧倒したものの、前半に失った3点が大きく響き、FWパトリックが1点を返すにとどまった。それでも、パトリックに連続ゴールが生まれていること、名古屋戦の後半は積極的なプレスからゴールを奪って攻撃の見せ場を数多く作れたことはプラス材料だ。
また、DF昌子源に続き、キャプテンのDF三浦弦太の戦列復帰もうれしい。名古屋戦の前半は約2カ月半のブランクもあり試合感のなさが目立ったが、後半は本来の高さや対人の強さを生かしたプレーも見られた。ここまでリーグ2位の得点力を誇る王者の川崎フロンターレに対して堅守を示せるかは結果を引き寄せるうえでマストなだけに、無失点に導く守備コントロール期待したい。
【マイナス材料】
川崎F戦はカップ戦や天皇杯を含め、6試合続けて勝利がない。しかも2019年のホームゲーム以外は黒星を喫しているうえ、今年の『FUJI XEROX SUPER CUP』を除いてすべて無得点に終わっているという屈辱的な結果が続いている。今季の結果からも力の差は認めざるを得ない状況だが、J1残留を決めた今、過度のプレッシャーなく試合に向かうことができることも力に変えて王者に立ち向かいたい。
DFキム・ヨングォン、MF矢島慎也、FW小野裕二らケガ人に加え、今節はMF倉田秋が警告累積により出場停止。三浦がケガで欠場していた間、ほとんどの試合でキャプテンマークを巻いてきた“心身両面のリーダー”の離脱は痛いが、ここにきて取り戻しつつある層の厚さを生かして一枚岩となれるか。
文:totoONE編集部