[写真]=Photoraid、宮地輝
■ガンバ大阪 大量失点続く守備を改善できるか。指揮官の手腕が問われる一戦に
【プラス材料】
天皇杯を含めて公式戦3試合負けなしと好相性の湘南ベルマーレをホームに迎える。すでにJ1残留を決めているガンバ大阪に対し、16位の湘南は前節の徳島ヴォルティスとの直接対決に敗れたことから、今節の結果次第では降格圏に転落する可能性もある。是が非でも勝ち点3を合言葉に乗り込んでくる湘南の勢いに気圧されないよう、集中して試合に入りたい。
注目は昨年から今年にかけて湘南戦で3得点を挙げているFWパトリック、前節の川崎フロンターレ戦でスーパーゴールを挙げたFW宇佐美貴史、出場停止明けでフレッシュなMF倉田秋。苦しい戦いを強いられた今季、心身両面でチームを牽引してきた3人が、できるだけ相手ゴールに近い場所で数多くボールに触れるかが明暗を分けそうだ。ホームサポーターと勝利の喜びを分かち合ってシーズンを締めくくりたい。
【マイナス材料】
J1残留が決まってからは名古屋グランパスに3失点、川崎Fに4失点と大量失点を喫して2連敗。いずれも早い時間帯、しかも複数失点を喫している流れもよくない。
名古屋戦はケガで離脱していたDF三浦弦太、川崎F戦はDF昌子源が先発に復帰したとはいえ、正直、ゲーム感が戻りきっていない印象もある。この結果が出せていない流れに、松波正信監督がどう手を打つか。特に早い時間帯の失点はゲームプランを大きく崩すことにもつながるだけに、終盤の3連勝でセンターバックを預かったDF菅沼駿哉とDF佐藤瑶大を先発に戻す可能性やシステム変更もあり得るだろう。
いずれにせよ、G大阪にとっては悔しいシーズンとなった今季を締めくくる最終節。意地を見せてほしい。
文:totoONE編集部
■湘南ベルマーレ 重圧に打ち克ち、いつもどおりのプレーで結果をつかみたい
【プラス材料】
今季も残り1試合と佳境を迎える中、チームは山口智監督のもと、これまでと変わらず粛々と自分たちの戦いを磨いているようだ。先週、今週と完全非公開で練習を行っているため内容は窺い知れないが、攻守においてやるべきことが整理され、チームとして共有されているのは大きい。残留争いのプレッシャーは今節も当然かかるだろうが、いつもどおりプレーすれば結果につながるという確信を日々培っている。
今節はガンバ大阪から期限付き移籍で加入中のGK谷晃生が出場できない。代わって起用が予想されるGK富居大樹は、9月の天皇杯ラウンド16では敗れたものの、前半戦でG大阪と対戦した際には無失点に抑えている。2年前にもチームのJ1残留に貢献しており、ビルドアップ力も含めて活躍が期待される。
【マイナス材料】
17位の徳島ヴォルティスをホームに迎えた前節は0-1で敗戦。互いににらみ合いの様相を呈する中、辛抱強く戦って前半をスコアレスで折り返したが、後半に先制を許すとその後もゴールを奪うことはできなかった。残留争いのプレッシャー、そしてMFオリベイラの急逝という受け入れがたい状況下にあって、いつもどおりプレーすることのほうが難しかったに違いない。いずれにせよ、直接対決に敗れたことでJ1残留は持ち越され、徳島と勝ち点で並び、15位の清水エスパルスには勝ち点3差をつけられた。
今節対戦するG大阪との通算対戦成績は8勝4分21敗、相手のホームでも4勝2分10敗と大きく負け越している。天皇杯では立ち上がり早々の失点に始まり、前半だけで3失点して1-4の完敗を喫した。
文:隈元大吾