[写真]=金田慎平、J.LEAGUE
■川崎フロンターレ
【プラス材料】
前倒しで行われたリーグ戦2試合を含め、開幕5試合を終えて3勝1分1敗。良いペースだ。
中でもFW陣はコンスタントに得点を挙げており、FWレアンドロ・ダミアン、MF家長昭博、FW知念慶がすでに2得点を記録。FWマルシーニョの復帰も濃厚で、左サイドにアクセントが生まれそうだ。
今節は1週間しっかりと準備できるのがメリットで、連戦中に疲労を感じさせた選手も良いコンディションで臨めるはず。本拠地『等々力陸上競技場』での爆発が期待される。
【マイナス材料】
懸念材料はやはり失点数。リーグ最少失点を記録した昨季は38試合で28失点、1試合平均「0.73」と1失点を切っていた。だが、今季は5試合で7失点を喫しており、1試合平均1.40失点となっている。ミドルシュートによる失点も目立ち始めており、最終ラインだけではなく、中盤の守備強度にも改善を求めたいところ。
今週の練習を見る限り、DF車屋紳太郎やDF登里享平はランニングを開始するなど順調に回復。苦しい台所事情が続くが、守備陣の踏ん張りに期待したい。
文:いしかわごう
■名古屋グランパス
【プラス材料】
試合ごとにプレーのバリエーションが攻守ともに増えてきていることが、現状の名古屋グランパスの背中を押すポジティブな要素だ。
前節のサガン鳥栖戦は1-1の引き分けに終わったものの、先制点のオウンゴールを誘発したCKの鋭さやFKを含めたセットプレーに新たな引き出しを見せた。
MF仙頭啓矢を中心としたゲームメイクにも進化が見られ、彼をボランチ気味のフリーロールとして動かせることが、流動的で動きのある攻撃の呼び水となった感もある。
【マイナス材料】
鳥栖戦で負傷交代したDFチアゴは8針を縫う裂傷を負い、今節の出場は微妙なところ。
チアゴに代わって出場したDF藤井陽也が堂々としたプレーを見せたものの、プロ4年間でほぼ出場機会のなかった若手にとって川崎フロンターレの攻撃陣は相当にタフな相手となる。ポテンシャルは高いが、試合の入り方次第では劣勢になってしまう可能性も。長谷川健太監督にも能力を認められる俊英だけに、そのパフォーマンスには良くも悪くも注目が集まる。
文:今井雄一朗