[写真]=J.LEAGUE
今季からJ2リーグアウォーズが新設され、横浜FCに所属するFW小川航基が初代最優秀選手賞を受賞した。小川は今季26得点で得点王の称号も獲得。ベストイレブンも合わせて“個人3冠”に輝いた。移籍初年度で活躍できた要因や印象的な試合・得点について聞いた。
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
――まずは横浜FCのJ1昇格、得点王・ベストイレブン・最優秀選手賞の個人3冠おめでとうございます! MVP受賞はどのような形で知ったのでしょうか?
小川 広報の方からのLINEで知りました(笑)。「航基が得点王・ベストイレブン・MVPを受賞したよ!」ということで、「わかりました!」と一言返しました。家族も喜んでくれましたね!
――“初代MVP”ということで、今後も小川選手の名が残り続けていくと思います。
小川 初代MVPという実感はまだないですけどね。ただ、今季の成功体験は間違いなくプラスなので、今後はこの賞に恥じないプレーをしていきたいと思います。
――では、今季の戦いについてうかがいます。チームは開幕から13試合無敗、小川選手も3月下旬から5戦連発と最高のスタートを切りました。得点量産時はどういった感覚でプレーできているのでしょうか?
小川 今季改めて感じたのは、力みすぎないことの重要性です。FWをやっている以上は「俺が!俺が!」というエゴも必要だと思いますが、あまりそうなり過ぎずに周りを見て、力まずにプレーできていました。まあ、実際周りから見たらどうなのかはわからないですけどね(笑)。すごく良いメンタル状態で気負いし過ぎずにプレーできていたと思います。
――新チームで開幕時から力まずにプレーできた要因は何でしょうか?
小川 19年途中に磐田から水戸への期限付き移籍を経験して、環境を変えることの重要さを知りました。やはり環境が変わるとハングリー精神が増します。新しいチーム、選手、監督、戦術のもと、ゼロからのスタートということでキャンプから気持ちが入っていました。戦術をしっかりと理解して、このチームにフィットしたいと思いながら取り組んでいました。
――以前、試合後に「ゴールが取れなくなった時、チームがうまくいかない時に真価が問われる」とコメントしていました。難しい局面をどう乗り越えていったのでしょうか?
小川 正直42試合全てで良いプレーができるとは思っていません。長いシーズンで浮き沈みがある中、悪い時にどういったプレーをして、またチームを上昇気流に乗せることができるのかが大切だと思っていました。5月にアウェイで新潟に0対3で敗れ、個人としても7試合得点がない時期もありました。チームとして良い結果を残すことと比例して、自分の得点・アシストにつながると思っていたので、まずはチームが勝つためにどんなプレーをすべきなのかをすごく考えて行動しました。その結果、また少しずつ得点が取れるようになりましたね。苦しい時に自分で考えて行動できたことは良かったと思います。時には選手同士で青空ミーティングをして、意見が割れて熱くなったこともありました。腹を割って話し合い、チーム全員で同じ方向を向けたことが大きかったです。
――後半戦初戦はアウェイで仙台、そしてホームで新潟と厳しい上位連戦を制した一方、その後は下位に沈んでいた岩手と大宮に連敗を喫しました。
小川 仙台と新潟の連勝は大きかったですね。連敗もありましたけど、苦しい時期は絶対に訪れると思っていたので、覚悟していた部分もありました。慌てずに自分たちのサッカー信じてやり続ければ勝ち点を重ねていける自信があったので、何かを変えることなく最後まで貫くことができました。
――その後、連敗をストップ。ホーム群馬戦からアウェイ町田戦まで“ウノゼロ”での3連勝でJ1昇格へ一気に加速していった印象があります。
小川 42試合あれば、納得できない内容の試合はいくつもあります。内容が悪くても勝ち切るということは、自動昇格圏内に入るための必須条件だと思っていたので、そういった試合をしっかりとモノにできていることは大きかったですね。それが何試合かできて続いた時点で「これはこのまま行けそうだな」という自信につながりました。
――今季は41試合に出場しました。一番印象に残っている試合はどれでしょうか?
小川 ホームでの新潟戦ですね。アウェイでは0対3で完敗。内容的にもボールを回され、前から行っても剥がされ、1点も取れず何もできませんでした。ですが、その時の悔しさを全員が覚えていて「アウェイであれだけやられたのだから、ハングリー精神を持ってやり返さないとダメだ!」とみんな口にしていました。球際や切り替えの部分ですごくいい試合をして勝てましたし、自分もゴールを決めることができたので一番印象に残っています。
――やはり今季一番手強かった相手は新潟でしょうか?
小川 特にアウェイの新潟、あとは秋田ですね。最終ラインから蹴って空中戦の強さを生かして迫って来る。全員が同じ方向を向いているチームは手強いなと思いました。
――では、今季26得点を決めましたが、一番印象に残っている得点についてはいかがでしょう?
小川 ホームでの仙台戦で決めた得点です。(中村)拓海からの一本のパスで抜け出して左足ボレーで決めました。一番難しいようで一番簡単な得点の取り方だと思います。後方からビルドアップをしなくても、最終ラインから最前線に一気につなげて点を取る。意外とサッカーの本質だと思っていますし、すごく効率的ですよね。技術とお互いのイメージが合わないと決められないと思うので、個人的には今季のベストゴールです!
――では、最後に来季についてもうかがいます。これまで磐田でJ1通算23試合に出場していますが、来季は“横浜FCのエース”としてトップカテゴリー再挑戦の年になると思います。
小川 間違いなく一筋縄ではいかないですし、タフなシーズンになると思いますが、今季得た自信を忘れてはいけません。過去にはJ2から昇格して優勝したチームもありますし、何が起こるかは誰もわかりません。チーム、個人としてJ1で戦っていける自信はあります。
――まもなくカタールW杯が開幕します。大会終了後には2026年に向けて日本代表もリスタートとなりますが、日の丸への想いについても聞かせてください。
小川 東京五輪に出場して、A代表に入ってカタール行きを理想としていました。それが叶わなかったので、すごく悔しい思いがあります。また2026年に向けて、日本代表に食い込んでいけるよう結果を残すだけだと思っています。
――では、最後のファン・サポーターへメッセージをお願いします。
小川 これまで試合に出場できず、得点も取れない不甲斐ない時期がありました。そういった時期でも折れることなく取り組み続けていれば、結果を残すことができると証明できたと思っています。苦しい時期もやり続けて良かったなと感じていますし、また苦しい時期もあると思いますけど、この気持ちを忘れずに今後も取り組み続けて成功していきたいです。また来季も応援よろしくお願いします!
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By 三島大輔
サッカーキング編集部