サッカーJ1の浦和レッズは、コロナ禍の影響を受けて多くのプロスポーツが集客に苦しむ中、2022シーズンにJリーグ最多の入場者数を記録した日本有数の人気サッカークラブである。その浦和レッズは、2020年に国内最大のサッカー専用スタジアムである埼玉スタジアム2002の指定管理者の構成団体(埼玉スタジアム2002公園マネジメントネットワーク)の一つとなり、以降、スタジアムの利活用に力を入れている。
さまざまな施策に取り組んできたが、10月8日から10日にかけて開催した「埼スタAutumn Festival」には、ファン・サポーターだけでなく、地域住民やサッカーファン以外の親子など、多くの人々が足を運んだ。
今回のイベントは、実は埼玉スタジアムで試合が行われない日にも、謎解きイベントやマラソンイベントなどのプログラムが組まれており、試合を第一義とする質実剛健な浦和レッズのイメージと相反するようにも感じられた。
なぜホームゲームではない日に、浦和レッズのファンではない人も対象にしたイベントを開催したのか、そして今後どのようなビジョンを描いているのか、浦和レッズ スタジアム運営担当の早川拓海さん、仲間一茂さんに話を聞いた。
――今回の埼スタAutumn Festivalは、サガン鳥栖戦が行われた10月8日から、3日間にわたって「パンのフェス」やリレーマラソン、PKトーナメントに謎解きと、さまざまなジャンルのイベントが開催されるなど、かなり盛りだくさんでした。どういった経緯で今回の企画に至ったのでしょうか。
早川 まず浦和レッズとして、試合日においては試合こそが最も重要である、という考えがあり、その考えは「浦和レッズ理念」の中で「大切にする価値観」として謳っているとおり、この先も変わることはありません。
一方で、そうしたストイックさが生む緊張感のある雰囲気ゆえに、埼玉スタジアムでの観戦経験がない方にとっては、「楽しむ」という点でご不安を与えてしまっているのではないかという課題感を持っていました。
事実、ブランドイメージ調査や来場者アンケートでも、浦和レッズのファン・サポーターの方たちからでさえ「同伴者が楽しめるかが不安で誘いにくい」というご意見が一定数ありました。
クラブとしての理念を守りながらそういった課題にも向き合い、来場のしやすさや誘いやすさをサポートできる方法がないかと考えたときに、すでに多くの集客実績があり、老若男女問わず幅広い層の方に親しまれている「パンのフェス」を招致することで、埼スタの多様な楽しみ方を提案するきっかけにしたいと考えました。
そこから開催時期の「秋」をテーマに、幅広い層に楽しんでもらえるイベントになるようにと発想を広げ、“食欲の秋”としての「パンのフェス」のほかに、“スポーツの秋”として「リレーマラソン」「PKトーナメント」を実施することになりました。
また今回イベントを構成する上でのもう一つのテーマとして、「指定管理者である強みを生かし、ホームゲーム開催時の設営物なども適宜活用しながら試合日以外にもイベントを実施することで、近隣にお住まいの方、特にまだサッカーや浦和レッズにあまり興味がない方にも埼スタやサッカー、浦和レッズを身近に感じていただきたい」という考えがあり、試合日を含む3連休すべてにまたがる形でイベントを開催することにしました。
「設営物を活かしたイベント」を考える中で、「選手が使うスタジアム」の雰囲気をそのまま体験できるようにしよう、という発想で生まれたのが「謎解きスタジアムツアー」です。
あえて試合日の設営物をそのまま生かしたことで、臨場感のあるイベントになりました。ベンチや階段の装飾を含め、通常のスタジアムツアーでは感じ取れない「試合そのもの」の空気の中で謎解きができたことで、浦和レッズのファン・サポーターの方以外にも楽しんでいただける構成になったと思っています。
――今回のイベントについて、担当者としての手応えや率直な感想を教えてください。
早川 正直なところ、最初は不安が大きかったです。試合運営は国際大会も含めて30年の経験・実績がありますが、今回は試合が行われない日も含めた大規模イベントということで、本当に来場していただけるのだろうかと思っていました。
多くの関係者の協力のおかげで、大変ありがたいことに試合日以外の日にも各日約1万人の方に足を運んでいただくことができ、試合時と比較すると、より多くのお子さまや女性の姿が見られほっとしました。
浦和レッズのホームゲームでは、ベビーカーのお預かりサービスを実施しているのですが、イベント期間中にお預かりしたベビーカーの数は、ホームゲーム開催時の約3倍近くになったほか、来場された方たちとお話をさせていただく中で、「浦和レッズの試合は見たことがないけど、近所なので来てみました」というようなお声もいただきました。
今回のイベントを通して浦和レッズは、新しいチームの見せ方や展開の仕方に、確かな手応えとまた次への課題も同時に見つけていたように思う。今までのファン・サポーターへの満足度向上もさることながら、“未来のレッズファン”獲得に向けての施策を今後も展開していく浦和レッズに注目したい。
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By サッカーキング編集部
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